2023/04/25
「資源循環ビジネスモデルに資する粒状化再生骨材に関するJIS開発」RRCS
残コンに関するJIS規格が整備されることでこれまで分断・序列されてきた産業を形成する各セクションが全く新しい文脈で結びつく。時代は資源循環・サステナビリティを志向している。all concrete(コンクリート一致団結)の御旗のもとに誰もが招かれ共同していく。
(※写真はRRCSリサイクル分科会資料より引用)
RRCSが目指すJIS
(前略)粒状化および硬化させて製造する"粒状化再生骨材"のJIS原案を作成し、日本全国における戻りコンを粒状化再生骨材としてリサイクルし、生コンなどへの利用促進による新たなビジネスモデルの構築を目的(中略)
生コン工場からの戻りコンを、ある一箇所に集約して粒状化再生骨材とする戻りコンステーションを設置し、製造された粒状化再生骨材を生コン工場に出荷し、当該生コン工場で粒状化再生骨材を用いたコンクリートを製造し、非構造体コンクリート等の用途へ出荷するビジネスモデルが考えられる。
粒状化再生骨材として規格化されることで、モルタルや生コンなどへの利用において発注者や購入者からの理解を得やすく、利用促進につながると考えられる。
(RRCSリサイクル分科会 リーダー・明治大学小山明男教授らによる申請書・案より一部引用)
各地の生コン業界団体が賛同
(公開OKまで非表示)
(※RRCS残コンリサイクル分科会・リーダー 明治大学小山明男教授らによる「資源循環ビジネスモデルに資する粒状化再生骨材に関するJIS開発」に参画が見込まれている各地業界団体)
ひょっとすると、ひょっとするぜ。
RRCSが提案する残コンビジネスモデル
①生コン組合を経由して生コン(JIS A 5308など)が販売される
②工事現場で発生した残コン・戻りコンを生コン組合が運営する残コンstに持ち込む
③残コン・戻りコンを粒状化骨材に加工する費用負担として代金支払い
④生コン組合は「原材料」残コン・戻りコンを組合員工場から購入という名目で支払い
⑤粒状化処理(https://youtu.be/nPkMl-fK-Gw) ⑥細骨材/粗骨材に分級(https://www.nr-mix.co.jp/econ/blog/stre-con_zero_evorg.html)
⑦粒状化骨材の販売
⑧代金の支払い
⑨組合オリジナルブランドの生コン(JIS外品)として非構造体など施工者に提案・販売(※脱炭素、資源循環、地産地消などの環境性能を表示することで総合評価方式における評価にもつながる)
https://www.nr-mix.co.jp/jois/blog/lcajisetcrrcs.html
残コンからAAMs・ジオポリマー他製造
AAMs・ジオポリマー
明日(2023/04/26)実機製造・施工が予定されているAAMs・ジオポリマーコンクリート。https://www.nr-mix.co.jp/jois/blog/mapecube_geo20230427.html
造粒ポーラスコンクリート(オワコン)
造粒ポーラスコンクリート(オワコン)。https://www.nr-mix.co.jp/owacon/blog/post_966.html
ポーラスコンクリート(おこしコン)
ポーラスコンクリート(おこしコン)。https://www.nr-mix.co.jp/dry_tech/blog/post_2039.html
All Concreteで目指す産業再生
最後にそんなRRCSが提案する粒状化再生骨材や残コンstに関する見学会について宮本さんからご紹介しまっす。
2023/06/02・残コンst視察会
「資源循環ビジネスモデルに資する粒状化再生骨材に関するJIS開発」
いよいよ規格も本格的に動きはじめ、残コンstも業界団体向けにパッケージが構想されている現在は僕にとってまるで夢みたいだよ。ここに来れたのも、普段一緒にコンクリートを作っている生コン工場各位をはじめ、野口貴文先生(RRCS代表理事)他研究者・技術者の皆さん、鹿島などゼネコンの皆さん、関係するすべての方々が共に力を合わせて時代の要請に応えようと努力してきたからだよね。いよいよここからが本番だね。行こうぜ!!
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。