長岡生コンクリート
創発により紡ぎ出される
コンクリートソリューション

2023/06/04

「JIS化への挑戦も公式採択された粒状化再生骨材他の上澄水散水養生を残コンstに標準実装」

「JIS化への挑戦も公式採択された粒状化再生骨材他の上澄水散水養生を残コンstに標準実装」

台風2号が日本列島近海を通過する中開催されたRRCS残コンst自主勉強会2日目。上澄水散水養生された骨材を囲みながら議論が尽きない。今後本プロセスは残コンstに標準実装される見込み。また、粒状化再生骨材のJIS化が本格的に見えてきたという嬉しい報告も。



上澄水散水養生 Before After

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手前ブランク、奥After。

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左・Before、右After。明らかに色が違ういずれも粒状化再生骨材。https://www.nr-mix.co.jp/jois/blog/post_582.html

 残コン女の子

今日も現在宮本さん絶賛夢中の「上澄水(飽和水酸化カルシウム溶液)による散水・乾湿繰り返し養生」の経過についてお伝えします。これまでは、固定炭素量や吸水率や表乾密度などの数値をお伝えしてましたが、今日は実際に水をかけてみたり見比べたりしてみて、「見た目」の違いをお伝えしまっす。ちなみに、現在生コンポータルでは散水養生までの自動化を残コンstに標準化しようとしていますー。

見た目からして全然違う

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粒状化再生骨材それぞれに水をかけてみて、Before Afterの比較。4粒どれも全く違う色に。

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左下・炭カルコーティング(上澄水養生After)、右下・ブランク、左上・水を含んだ炭カルコーティング、右上・水を含んだブランク、それぞれ粒状化再生骨材。

見た目からして全然ちげえな。ただ単に生コン工場に貯留されている本来棄てられていた上澄水をぶっかけただけだぜ?エネルギーも何もかけてねえのに、二酸化炭素を固定し、密度や給水率を改善しただけでなく、見た目も変えちまうってんだから不思議だよな?

 残コン姐さん

炭カルコーティングまで標準化残コンst

 残コン女の子

ちなみに、生コンポータル(有限会社 長岡生コンクリート)ではRRCS(代表理事・野口貴文先生)ら、とりわけリサイクル分科会(リーダー・明治大学・小山明男先生)のご指導を頂戴しながら、上澄水散水養生までをも自動化した残コンstの構築を推進する予定ですー。

①造粒・散水養生プロセス

動画は造粒プロセス。この後、散水設備で上澄水散布までが自動化・標準化予定。

残コンが粒状化されたら、その上から上澄水を乾湿繰り返し散布するんだな。生コン車で上澄水を撒き散らすだけでも事足りるだろうからそんなに複雑なことにはならなそうだぜ。

 残コン姐さん

②粗・細骨材、微粒分 分級プロセス

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粒状化再生骨材の原石を細・粗骨材に分級するプロセス。

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こちら横浜国立大学らとの共同研究で導入された振動ぶるいでは細骨材をさらに分級し微留分を取り出すことによって細骨材の給水率改善とCO2を原料として活用した混和材(高流動コンクリートに用いられるフィラーなど)を生成する。

 残コン女の子

フィラーまで回収できれば、まさに「捨てるものなし」が実現します。RRCSリサイクル分科会が主導する粒状化再生骨材のJIS化も見えてきた現在、こうした技術開発は埋もれることなくきちんと見出され、資源循環・地産地消に貢献していくことでしょう。

自主勉強会が終わりました

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自主勉強会翌日の台風一過朝ごはんは沼津港(魚河岸)で海鮮丼に舌鼓を打つ。手前左手・JIC森社長や左手奥・明治大学小山明男先生のお二人は粒状化再生骨材のJIS化に向けて中心的な役割を果たす。

残コンさん、残コン姐さん。残コンst見学自主勉強会2日目、明治大学の学生さんたちと一緒に生コン工場や上澄水散水養生、粒状化再生骨材について議論し、残コンstの更なるバージョンアップに関するご紹介をくださり誠にありがとうございます。いやはや、宮本さん、RRCSリサイクル分科会のリーダーであり我が国資源循環をリードする明治大学・小山明男先生の薫陶を二日間たっぷり承ることができてとっても幸せです。この勢いでついつい明日(2023/06/05)月曜日も明治大学小山明男研究室にお邪魔することになりました。勢いが止まらないね。何せ、粒状化再生骨材のJIS化がいよいよ本格的に見えてきたってんだからさっ。
「コンクリートをもっと身近に」
あれこれみなさんああだこうだ言いますが、とにかく我々建設・コンクリート産業はもっともっと認知されなければ本来の貢献を続けることはできません。それは、業界内向きに対談やPDをやることではなく、広く一般の方々に関心を持ってもらえるような、「面白いコンテンツを作る」ことが第一なのです。無理やり見せようとしたって、それはこれまでのゼネコンや国が上から目線でやろうとしてたことと同じですから。誰もそんなもん見向きもしません。まずは、関心を持ってもらえる面白いものを作らなきゃ。ちなみに、当社生コンポータルの月間PV(ページビュー)数は18〜21万PVとなっておりやす。小山先生にも、「ググると必ず出てくるよね」って褒められました。えっへん。みられてなんぼ、売れてなんぼですよ、あえて言いますがね。
というわけで、これからもガンガン露出を高めていきたいとおもいやすっ。
オワッコーン‼︎

 宮本

 残コン女の子

ぉ、おわ?
交通機関が麻痺する中全国各地から20名ものゲストをお迎えし何とか自主勉強会は成功裡に終わりました。いよいよ粒状化再生骨材は新たな技術分野としてキックオフを迎えそうでっす。この模様はRRCS理事会など関係各位にもきちんと共有され、生コン工場が活性化することで建設・コンクリート産業がより良くなっていくことでしょー。
残コン‼︎ オワッコーン‼︎

 残コン姐さん



作者・宮本充也

残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー

未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。

Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。

After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:採石業務管理者/2級FP技能士