2024/03/25
【表面強化剤】「オワコンの上を頻繁に車両が往来するなどの過酷な条件にも耐える製品開発」【MAPEI】
オワコン表面強化剤として名前が上がったConsolidante8020とPrimer3296を実際に実装されてある「オワコン」に塗り比べてその剥離抵抗性や緻密さについての検討を行う生コンキャンプはイタリア人職員フェラーリさん (生コンポータル)が率先して行われている。
表面の剥離を防止する強化剤の検討
「オワコン」表面強化剤の探求
左・consolidante8020と右・Primer3296の実装実験 on オワコン。いずれの表面強化剤も15年来のビジネスパートナーMAPEIから提供されたもの。道路舗装や駐車場など比較的過酷な条件における【オワコン】に求められる性能改善
Consolidante8020
Consolidante塗布状況。水を塗ってるかのように普通にオワコン表面が湿り気を帯びる。こちらは無機質系であり含浸タイプとされている。
Primer3296
こちらも同様に「オワコン」濡れ色に変色したがぱっと見違いは見られない。Primerという名が示す通りこちらは有機系の塗布材料。
アルベルトレポート
@Giorgio Ferrari
As for your reference.
Last week I tested some of the samples residual on a portion of Owacon outside NR plant.
Today after one week (while raining) I noticed an improvement of the surface condition, with an important reduction of small concrete particles detachment etc. Better consolidation with Primer than Consolidante and no reduction in terms of permeability.
雨の中でくっきり塗装面2箇所が白くくっきり浮かび上がっていることからもいずれもコンクリートそのものの緻密さが向上していることがわかる。なお、アルベルトレポートによれば「透水性についてはなんら変化はなく水をがぶ飲みしつつも砂の細かい剥離についてはConsolidante以上にPrimerの方が抑制していたことがわかった。
より高機能な「オワコン」を目指して
今後求めに応じて駐車場などより高機能を求められるシーンでPrimer3296の試験実装が展開される。未塗装部分と塗装部分の違いをじっくりと検証し製品化を目指す。【山梨】「最初のうちは砂がポロポロ、タイヤが白くなってた駐車場。今はどうなった?」
生コンキャンプで生まれる改善・改良
随時定期・不定期で張られている生コンキャンプではコンクリートに関わる様々な属性の方々との楽しい交流が行われている。
「コンクリートをもっと身近に」
世界企業MAPEIはセリエAのサッスォーロのオーナー企業であり、1990年代はロードバイクの世界で常勝MAPEIとしてファンを熱狂させたことでも有名な企業なのですが、いまいち日本でのプレゼンスは高くありません。「伝える」情報発信でもっともっと僕たちコンクリートの貢献を広げていきたいと思いますっ。
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。