2023/06/07
「つまり,それは,【仲間】が増える,ということだと思います。」上澄水養生
我が国の建設・コンクリート産業でCO2固定や活炭素コンクリートの分野をリードする傑物に助言を仰いだ上澄水による骨材の機能改善やCO2固定というアイディア。権利化には知らずフルオープンで実装を優先する姿勢生コンキャンプでは貫きたい。生コン工場が資源循環の主役に躍り出る。
上澄水養生を自動化する
関連記事:「JIS化への挑戦も公式採択された粒状化再生骨材他の上澄水散水養生を残コンstに標準実装」
生コンポータルでは基本自分たちで思いついたアイディアについては守りに入らず翌日のblgで全部オープンにするスタンスですー。そもそも、世紀の発明「セメント」が生まれた時代には特許も権利もありませんでしたから。偉大な発明は誰か特定の努力ではなく創発(生コンキャンプ)により生み出されるという宮本さんの信念らしいです、はい。。
バッチャープラントを利用する
粒状化再生骨材の特設ヤード。
上澄水散水養生に供せられる骨材(粒状化再生骨材、高炉スラグ骨材などの特殊骨材など)は補助グランドホッパーでバッチャープラントに荷揚げされる。
ヤードに貯蔵されている骨材(JIS品・標準品)は無論全自動でバッチャープラントに荷揚げ可能。同様に炭酸カルシウムを析出させることで品質改良が期待できる。
そもそも上澄水はバッチャープラントに上がってる
あとは、ダンプか生コン車で引き受けて屋根のある乾燥が促されやすい場所に撒いて乾燥させておけばいっちょ上がりですね。
設備投資ゼロ円で生コン工場の新事業
夜間や雨の日は生コン工場の操業度は0となる。仮にこの時間帯を利用して上澄水散水養生で骨材の機能改善とCO2固定などの付加価値が得られ公的に証明されれば、生コン工場にとって新たな事業分野が生まれる。
待たれる固定CO2量の公的証明
増加炭素量から本プロセスのCO2固定量が公に示されることでカーボンクレジット(尚、RRCS・野口貴文代表理事ではGxリーグへの参画が始まる)が本骨材を利用した生コン工場に付与されることになる。
関連記事:「生コン1m3あたり50kgものCO2を固定・利用している粒状化再生骨材」
CPコンソーシアムをリードする安藤間の白岩さんには「コンクリじゃない」ということでスルーされた白石建設武南社長のアイディアに端を発するこの技術だけど、「捨てる神あれば拾う神あり」とでも申しましょうか、とある国内のCO2固定コンクリートの有名人(同世代・ゼネコン勤務)にmailで意見を求めたところ以下のような内容の反応をいただきました。
同様のこと,近いうちに皆さんがやりだすと思います。
つまり,それは,【仲間】が増える,ということだと思います。(中略)
絵は壮大に,そして,【ライバル】ではなく【仲間】と思ってくれる人たちを巻き込みながら,いろいろやれるといいですね。
さすが、スーゼネの中でも一人勝ち爆進中のゼネコンでCO2固定をリードする傑物の発言だよね。なんというか、横綱相撲というか、そもそも幕下とは格が違うよね、何もかも。
そして、僕たちにはRRCS(代表理事・野口貴文先生)やリサイクル分科会(リーダー・小山明男先生)がついてるっ。そんなRRCSは Gxリーグにも参戦が決まったし、カーボンクレジットが他の誰でもない僕たち生コン工場に付与されるなんて胸が躍るよねっ。やっててよかったってねっ。
仲間をどんどん増やして、僕たち建設・コンクリート産業からイノベーションを起こしましょうっ。
オワッコーン‼︎
狭い建設・コンクリート産業など関連業界の中で互いの足を引っ張り合うのではなく、互いを尊重し認め合い鼓舞しあうことでより良い環境を創造していきたいものですー。
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。