2023/07/26
「残コンが足りなくて生コン組合加盟工場の皆さんの協力の元残コンかき集めています」
静岡県東部地区。生コン組合の全面的な協力を得て始まる、残コンの地産地消・資源循環。今回はなんと「残コンが足りない」という事態に陥っている様子についてご紹介。
残コンが足りなくて
裾野生コン
回収砂。
裾野生コンの状況
残コンはプールで固めて捨てています。再生砂は業者に販売していてすぐはけてしまう。本日も大型ダンプでとりにきてました。
(池上さん共有)
至近、裾野生コンバックヤードは残コンstとしての要件が整えられ粒状化骨材が生産される予定。
沼津生コン
沼津生コンの状況
処理機リニューアル中で残コン急遽穴を作って固めて捨てて(コンクリートがらとして廃棄処分して)いる。再生砂と砂利は出すことは可能。一度社内で話してみるようです。
(池上さん共有)
こちらも静岡県東部生コン組合に所属する沼津生コンのバックヤード。協力を表明してもらっている。
本日組合の会合で協力要請
各位
おはようございます。本日参事会にて残コン受け入れについて価格の話をして参ります。原材料購入のていで残コンSTにミキサー車で運んできた場合の金額と各工場で残コン処理したものを自社ダンプでとりに行った場合の金額となります。初期設定として前者は500円/台、後者は500円/台(10tダンプ)あたりでどうかと思いますがご意見ください。
(池上さん共有)
すでに組合主導で残コンを循環させた実績あり!
以前、 RRCSらが展開するGI基金の要請に応えて静岡県東部生コン組合では残コンをコンクリートに実装させた経緯がある。
関連記事:「今注目の粒状化再生骨材も結局生コン組合が取り組んでナンボ」(週刊生コン 2023/05/01)
写真右から2番目の野村勝也さんは静岡県東部生コンクリート販売協同組合の副理事長。「残コンの循環は俺たちに任せろ」と言わんばかりに記者らに明るく会釈。
残コンちょうだいおじさん現る?!
粒状化材料などで池(土手)を作りその中に残コンや残渣をブレンドして一緒くたに攪拌することで造粒材(re-con zero evoやセルドロン)を用いずに粒状化骨材を得ることができる。
残コンの改質(造粒)に造粒材は使わなくてもいいし、re-con zero evoのB材は二酸化アルミニウムナトリウムじゃなくなるし(毒劇物取締法規制対象外)どの視点から見ても盤石な設えを整えた生コンポータル(有限会社 長岡生コンクリート運営)はまさに無敵だねっ。ちんころ(?)かかってこいやって感じ笑。
というわけで、生コン青春時代20年くらい前に苦楽を共にした組合のメンバーがいよいよ協力してくれて残コンもなんとか調達できそうですっ。ありがとう、生コン組合。
オワッコーン‼︎
生コン組合の皆様、毎度お騒がせの当社らにご協力下さいまして誠にありがとうございます。必ずや、静岡県東部生コン組合のありかたが世界のコンクリート産業に範を垂れる時代の到来を実現しましょー。
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。