長岡生コンクリート
創発により紡ぎ出される
コンクリートソリューション

2023/08/22

「有機系造粒材【セルドロン】の兄弟製品として《完全無機》《残コン由来》造粒材【セメドロン】爆誕」

「有機系造粒材【セルドロン】の兄弟製品として《完全無機》《残コン由来》造粒材【セメドロン】爆誕」

完全無機系造粒材「セメドロン」として突如登場したそのコナは生コン工場で発生する廃棄物スラッジケーキを由来としているためマイナス原価が容易に実現される脅威の残コンソリューション。弟プロダクトとして「セルドロン」に追いつけ追い越せの大活躍が始まる。



兄弟製品「セメドロン」爆誕!

 残コン女の子

今日は宮本さん自身も開発に携わった「セルドロン」の兄弟製品「セメドロン」についてご紹介しますー。残コン(セメント)由来だから完全無機系というところがウリで、不純物(有機物や高分子)を全く含まない全く新しいアプローチとして今後の展開が楽しみでありますー。

「造粒材」としての「残コナ」

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これまで、「造粒材」として当社らではMAPEI製のre-con zero evo、並びにグロースパートナーズ製のセルドロンなどを採用し、建設現場や生コン工場で発生する「残コン」の造粒を提案してきた。この度、白石建設らで考案されたスラッジケーキの加工方法とパウダー「残コナ」を「造粒材」として検討する実験が行われた。

「残コナ」で「造粒」できました

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残コンと見立てた生コンに「残コナ」を添加。

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できちゃった、造粒。

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できちゃった、造粒。なお、使用量はre-con zero evo以上、セルドロン以下程度だった(白石建設武南さん談)。十分、「残コナ」は「造粒材」としての性能を有している(単位質量における効果は「セルドロン」以上である)ことが確認された。

セルドロンの兄弟製品「セメドロン」爆誕

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みるみる造粒する、残コン。あっという間にパラパラ。別のバッチ(配合を変えてみた)でも試してみたが、「造粒材」としての性能は十分再現性のあるものとなっている。

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あっという間にパラパラになるその効用は、生コンポータル(有限会社 長岡生コンクリート)らとしても開発に携わった「セルドロン」のそれに酷似(さらに、使用量を削減することに成功)。セルドロンがセルロース(有機)由来の製品である一方、こちらはセメント(無機)由来であることから「セメドロン」の商標申請の検討が始まる。

「セメドロン」も「セルドロン」同様未利用資源由来

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セルドロンの開発はこれまでもblgで紹介してきたように、大規模印刷工場などで発生する「紙粉(しふん)」と呼ばれる副産物をRRCS藤井事務総長が当時の宮本さんに持ち込んで生まれたもの。

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一方、同様に未利用資源「残コン」(スラッジケーキ)を利用した当該製品は、先行製品「セルドロン」へのオマージュを込めて完全無機系造粒材「セメドロン」と名付けられる見込みだ。なお、生コンポータル(有限会社 長岡生コンクリート)はセルドロンを推進するグロースパートナーズへ10,000,000円(200株)の出資を行なっており、今後セルドロンの普及推進に携わるパートナーらと兄弟製品「セメドロン」の普及推進に取り組んでいく構えだ。

セメドロンはスラッジケーキ由来だから自分で作れるよ

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一定期間天日乾燥させたスラッジケーキは白石建設武南さん考案のプラントで処理されることになり、「セメドロン」となる。つまり、スラッジケーキを生成している生コン工場であれば「セメドロン」自家製造可能ということを意味する。つまり、買う必要がない。今後「セメドロン」としては造粒材製造ネットワークを構築し、兄弟製品「セルドロン」においつけ追い越せで切磋琢磨する予定である。

実に美しい兄弟愛だぜっ。やっぱ、競合というよりも、協業という考え方、つまり、愛は地球を救うってことだなっ。最高だぜっ。

 残コン姐さん

愛(セメドロン)は地球を救う

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造粒材としては「残コナ」改め、「セメドロン」となった当該製品は塩基性を呈し、ジオポリマー(当社「ヌテコン」)のアルカリ刺激材として、さらには混和材としてその潜在性に期待が集まっている。

いやー、残コンさん、残コン姐さん。実に美しいストーリーだよね。絆が作り出したプロダクトって感じで、RRCS藤井さんには最近、CPコンクリートコンソーシアムには、これ以上、接触されないようお願い致します。」などなど、若干塩対応を受けているところだけれど、こうして共に作り上げたプロダクトが「セメドロン」として新たな展開に結実するのだからねっ。新章突入ということで、セルドロン(グロースパートナーズ)の株主としてもより一層力を入れていきたいと思いますっ。
「コンクリートをもっと身近に」
それにしても「自分で作れる」「完全無機材」「副産物由来」ってことも、「ただ同然の価格(むしろマイナス原価)」てところも、隙がないよね、セメドロン。愛せる可愛いやんちゃな弟プロダクトがまたしても爆誕てところだねっ。
オワッコーン‼︎

 宮本

 残コン女の子

ぉ、おわ?
これからは、セルドロン兄さんと、弟セメドロン2人のコンビが残コン界隈を賑わせるんですねー。。
残コン‼︎ オワッコーン‼︎

 残コン姐さん



作者・宮本充也

残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー

未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。

Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。

After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:採石業務管理者/2級FP技能士