2023/10/15
【岡山】「残コナ製造は砕石ができるまでのプロセスを基礎として開発されました」白石建設
岡山県白石建設では砕石製造プロセスを参考として「残コナ」(残コン由来の微粉末)の製造方法が確立された。このほど生コンポータルにも実装される残コナ製造プラントの参考に再び同社らが運営する砕石工場を訪ねその基本中の基本を学んだ。
砕石ができるまで(残コナ製造の参考)
アルカリ刺激材、混和材、造粒材としても大活躍の「残コナ」は、実は砕石工場のプロセスを応用して製造されているんですー。。
原石(原材料)投入
採石場で採掘された原材料(原石)は投入口(ホッパー)から投じられ砕石製造プロセスにかけられる。
分級(ふるい分け)
ふるい(分級機)でサイズごとに分られる。なお、オーバー材と呼ばれる製品に適さないものはクラッシャーに移送される。
クラッシャー(破砕機)
オーバー材はクラッシャーで破砕され細かなサイズとして今一度プロセスに戻ってくる仕組み。
整粒(せいりゅう)機
アンダー材(細骨材向け)はこちら整粒機で磨砕され形を整えられる。
集塵機
その過程で発生する粉塵(ダスト)を回収する集塵機。
レイアウトの要諦は粉塵が発生する場所にきちんとアジャストした吸入口の設置。なお、「残コナ」は残コン由来のスラッジケーキや粒状細骨材の整粒過程で発生する粉塵を捕集したものであり、砕石工場のプロセスを応用したもの。
成果物(Out Put)骨材
上記プロセスを経て細骨材、粗骨材が生成され、生コン用他の原材料として流通に回る。
いよいよ生コンポータルにも「残コナ」プラント設置
なお、「セメントを用いないコンクリート」たる「ジオポリマーコンクリート」の製造に不可欠の「残コナ」製造には国の補助が決まっている。このほど、いよいよ残コナプラントが生コンポータル(静岡県伊豆の国市)にも設置されることとなる。
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「コンクリートをもっと身近に」
いよいよ念願の残コナ製造プラントが当社にも設置されるなんてとっても嬉しい宮本さんですっ。一つ一つ着実にこなして「残コン」をリスクではなくチャンスに変えて、もっともっとコンクリートから貢献していきましょうっ。
オワッコーン‼︎
この度はお時間を割いていただき懇切丁寧なるご案内を頂戴いたしました白石建設の皆さんにはこの場をお借りして改めまして御礼申し上げまっす。
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。