長岡生コンクリート
創発により紡ぎ出される
コンクリートソリューション

2023/10/21

「騙されたふりして強かな脱炭素の利用」(細田暁) 「コンクリートに垣根はいらない」(船尾孝好)「トレンド脱炭素で強かに新たな産業分野を開く」(取違剛)

「騙されたふりして強かな脱炭素の利用」(細田暁) 「コンクリートに垣根はいらない」(船尾孝好)「トレンド脱炭素で強かに新たな産業分野を開く」(取違剛)

いよいよ開催された生コンキャンプ定期演創会「どこへ行く?! SDGsな生コンクリート」では、基調講演・細田暁先生とオオトリ・取違剛さんの主張は一見真逆のように思われたがその結果は?



生コンキャンプ定期演創会(2023/10/20)

 残コン女の子

本日は昨日(2023/10/20)開催されました生コンキャンプの定期演創会「どこへ行く?! SDGsな生コンクリート」の模様をご紹介しまっす。
脱炭素否定派で知られる細田暁先生と、日本の脱炭素コンクリートの代表として知られる取違剛さんのお二人が参加するその場所は、対立もしくは統合どちらに向かったのでしょうかー。。

「どこへ行く? SDGsな生コンクリート」

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昨日(2023/10/20)東京神田で開催された生コンキャンプの定期演創会のお題は「どこへ行く? SDGsな生コンクリート」リアル参加は30名を数え各地から関係者が集い「SDGsと生コン」に関する議論が白熱した。

踊らされるな「脱炭素」(細田暁)

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脱炭素など「トレンド」は警戒すべきものであり、とりわけインフラにおいては少なくとも数十年という歳月供用されるものであるから、偽物は簡単に化けの皮が剥がれる。昨日今日ぽっと出の「脱炭素」というその言葉だけに踊らされることなく上位概念ともいうべき「豊穣な社会の創造」などといった大目標を忘れてはならない、という指摘が冒頭に細田先生からぶっ込まれる。

「筋のいい」脱炭素

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「筋のいい」技術というものは、そんな大目標をきちんと達成するもの。「脱炭素」を目的とするのではなく、結果的に「脱炭素」が達成されている、というのが本来。手段と目的の逆転が目立つが、インフラに求められる姿勢はそもそも「脱炭素」などではない。細田先生からは「あえて脱炭素というトレンドに乗るのであれば、騙されたふりして強かに利用」することが薦められた。

「筋のいい」資源循環

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なお、細田暁先生のお声がけで現在推進されている地元生コン組合から発生した「残コン」をそのまま市内の里道(りどう)「雑草対策」につなげる取り組みも紹介された。そこには無駄はなく、三方どころか、四・五方よしのあり方と循環が現れている。

関連記事:【熊本】「産官学が 《共に成長する》 玉名発の超高齢化・人口減少社会におけるコンクリートのあり方とは」玉名市

コンクリートに垣根はいらない

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そんな雰囲気の中で「CO2を吸い込むコンクリート」をお題にオオトリを務める鹿島・取違剛(とりちがいたけし)さん(左)と、生コンを代表してコメントするサンコンこと船尾孝好さん(右)。「NEDOだGI基金だという前に自分達はコンクリートに携わっている。そこに垣根は必要ない」。NEDOのGI基金を二分するCUCOとCPコンクリートの二人が堂々とコンクリートについて議論した。

 

マテリアル、プロダクト、ユーザー互いに尊重を

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脱炭素が語られる時に必ず「セメント(マテリアル)」が悪者になる。また、ユーザー(ゼネコン)が提起するプロダクト(生コン)は生コン工場の実情に沿わないものであることが多い。

1N以下(土質)と18N以上(コンクリート)の間を埋めるもの

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副産物の使い方をもっともっと上手になるような枠組みが求められている。アメリカなど諸外国にはコンクリート分野(18N以上)と土質分野(1N以下)の間を埋めるプロダクト・産業領域が存在している。副産物の利用が進まない理由の一つに産業の区分・分断があるという指摘。1Nより大きく18Nに満たない分野を市場領域として創造することで副産物の利用が促され、新たな産業分野を開く鍵となるキーワードが「脱炭素」であるならば、それは強かな脱炭素の利用になるはず。

なるほど、結果的に「脱炭素」という言葉に踊らされるんでなくて、そのトレンドを強かに利用して大目的を達成しようぜってことになったんだなっ。ど付き合いの喧嘩に発展するかと思ってワクワク見守ってたが、結果いい話になってよかったなっ。

 残コン姐さん

次は山形と鹿児島で生コンキャンプが張られます

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大盛り上がりの懇親会。次なる開催地は山形と鹿児島を予定している。

残コンさん、残コン姐さん。今日は脱炭素否定派として知られる細田暁先生、CO2-SUICOMの開発者でありCUCO(NEDO・GI基金)のエースとして知られる取違剛さん、そしてCPコンクリート生コン業界のエースとして知られるサンコンこと船尾孝好さんなどが集まって開催された生コンキャンプ定期演創会「どこへ行く?! SDGsな生コンクリート」のご紹介ご苦労様っ。
「コンクリートをもっと身近に」
結果的に「コンクリート一致団結」を唱える野口貴文先生の教えの通りに話が進んで、つまり、さまざまな主義主張が対立するのではなく統合されることとなって、まさにここからコンクリート産業が有機的に動き出す契機を見たような気がしています。ちゃっかりブログ読んで陰でこそこそ足引っ張ってないで積極的に参加してもっともっと盛り上げていこうっ。
オワッコーン‼︎

 宮本

 残コン女の子

ぉ、おわ??
いろんな主義主張があって、それでも正・反・合、つまり、一見対立する意見をきちんと俎上にのせてさらなる高い次元の統合に向かう素晴らしい会議だったようですー。。
残コン‼︎ オワッコーン‼︎

 残コン姐さん



作者・宮本充也

残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー

未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。

Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。

After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士/砂利採取業務主任者/採石業務管理者

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:宅建士