2023/11/17
「生コンの廃棄物等を革新的に活用した環境共生型の建設材料についての技術研究開発」横浜国立大学他
令和5年度建設技術フォーラムにて行われた技術発表「生コンの廃棄物等を革新的に活用した環境共生型の建設材料についての技術研究開発」について。
建設技術フォーラムにHAYN隊登場
HAYN隊渾身のプレゼン
国土交通省関東地方整備局主催の建設技術フォーラムではこのたび公募に応募したHAYN隊の「生コンの廃棄物等を革新的に活用する材料技術開発」が発表された。
残コンを革新的に活用する
生コン工場の戻りコン・残コンを微粒分も含んだ骨材に改質する。改質した材料を,防草対策・舗装用の造粒ポーラスコンクリート,埋戻し材の自己充填モルタル,ゼロセメントコンクリートの混和材などに活用する技術とシステムを構築する。
防草対策・舗装用の造粒ポーラスコンクリート
すでにHAYN隊で研究中の造粒ポーラスコンクリート(オワコン、granZ concrete)は残コンを循環させることで防草や舗装などと言った用途での実装を目指す。
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埋め戻し材の自己充填モルタル
こちらもHAYN隊の研究テーマの主原料は残土ならぬ残コン。
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ゼロセメントコンクリートの混和材
なお、ゼロセメントコンクリートに求められるアルカリ刺激混和材としてもすさんかカルシウムを豊富に含む残コンに白羽の矢が立つ。
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新時代のコンクリートはHAYN隊が拓く
登壇する隊長・細田暁先生は現代の三島由紀夫と隊員の間で囁かれている。
「コンクリートをもっと身近に」
そんなわけで、いよいよ残コンの時代が幕開けするね。長年ラストワンマイルに埋もれて現場を苦しめてきた問題がいよいよチャンスに変貌するよっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。