2023/11/28
残コンはすでに貴重な未利用資源であるということが立証されている理論をここから実践します
事業再構築補助金2本目のグリーン成長枠も無事採択されいよいよ導入が本格化している残コンを貴重な未利用資源として捉えた理論の実践。来るべき新市場カーボンクレジットを見据え、きちんとコンクリート産業が貢献するための方策について。
残コンst由来の各種ソリューション
前工程残コンst
残コンstの入り口「残コン処理」の映像。ここは残コン(やスラッジ)を一部薬剤や設備を用いるなどして原石に変換する工程の最初。
残コンから得られた原石(残渣含む)
得られた原石(元々残コンや残渣・スラッジだったもの)はこのあと砕石製造の工程にかけられ各種ソリューションが生成される。
粒状骨材
こちら、分級され得られた粒状粗骨材。
こちらは細骨材。なお、ここからさらに導入予定の設備により微粉末を取り出す。その工程は既往の砕石工場に実装されてある汎用的な設備で同様に加工可能。
関連記事:【事業再構築補助金グリーン成長枠採択】「カーボンニュートラル社会を実現するジオポリマーコンクリートの製造販売」
CCU微粉末・混和材
集塵機でよりわけられた微粉末。
生コンキャンプらで開発された上澄水養生を用いて大量にCO2が固定されている。
関連記事:「残コンを高度利用して排水を削減するだけでなくCO2を大量に固定したCCUを得る」
残コンの改質材としても利用
なお、その微粒分はCCU・混和材のみならず、re-con zero evoやセルドロンなどでお馴染みの造粒材としても利用できる。つまり、「オワコン」(造粒ポーラスコンクリート)の原材料としても応用可能ということ。
関連記事:【残コナ】「自前で作れる残コンソリューション爆誕?! スラッジケーキを加工したら造粒材になりました」【無料】
CSLMの砂代替としても使える
なお、微粉末(「残コナ」と名付けられた)は流動化処理土などCLSMの砂代替としても用いることができる。
求められる非JISコンクリートの業界団体
「コンクリートをもっと身近に」
アメリカでは業界団体ACIがきちんとCLSMの面倒を見てるってのに、日本ではCLSMは流動化処理土の団体が、そして、ポーラスコンクリートに関しては道路会社、再生骨材コンクリートに関してもコンクリートの外の方々が規格・基準・マニュアルの編纂に取り組んでいる、ってのが「ここが変だよ日本の生コン」だと思うんだよねっ。だから、こうした非JISコンクリートをきちんとコンクリートの中の人たちが裏付ける団体があって然るべきだと宮本さん真剣に持論を展開してしまいました。実際、ご縁のある理解者の方々にこうした僕の思いをお伝えしてご意見を伺う活動を始めることにしました。SDGsの「資源循環」やら「脱炭素」といった現代のワードはきっと非JISコンクリートが最も容易に実装できる分野だと思うからね。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。