2024/02/17
フェラーリさんの成羽砂利(採石場・骨材製造工場)訪問・視察レポート
セメントもそうだが骨材も主要な生コンクリート原材料。普段接しているそんな骨材は一体どこからどうやって届くのか。フェラーリさんが訪問した白石建設が経営する成羽砂利視察レポート。
原石採取から骨材ができるまで
採石場
白石建設が経営する採石場の視察に訪れたフェラーリさんからのレポート。実際の山肌を削って骨材の原材料たる原石は得られる。
場所は高梁市に位置する成羽砂利
昨年から白石建設が経営する成羽砂利は高梁市に位置する採石場であり骨材工場。イタリア語の表示で見るとなんだか一気にインターナショナルな感じになる。
採取された原石は高低差を利用して製造プロセスへ
働く重機が大活躍の採石場は男のお子さんがテンション爆上がりする場所となっている。
ホッパーに投入された原石はここから骨材製造プロセス(分級や洗浄)に進んでいく。
湿式洗浄工程
写真は沈砂池。骨材製造の過程における洗浄プロセスには乾式と湿式がある。 乾式は「残コナ」製造プロセスにあるように集塵機を用いて微粒分を除去する。 こちら成羽砂利では湿式洗浄を通して微粒分を取り除いた骨材を製造している。
濃度を管理された泥水は最終的にフィルタープレスで圧搾・減容化される点は生コンスラッジの生成過程と同様に排出業者である骨材工場の困りものとなっている。
骨材の出来上がり
洗浄されサイズごとにふるい分け(分級)られ最終的に骨材が出来上がる。なお、骨材は生コンクリート用材料あるいは砕石として生コン工場や工事現場に届けられる。
生コンキャンプでできること
連携・協業中のコンクリート実務家や研究者らは日々互いの施設や取り組みを共有・交流することで更なる新技術の開発を行っている。
「コンクリートをもっと身近に」
生コンキャンプでは一般の方からしたら専門的すぎて理解しにくい技術開発や製造の舞台裏をオープンに「伝える」ことでコンクリート産業の貢献の幅を広げようと努力しています。自然の恵みを預かってきちんと人々のお役に立って、余ったもの(残コン)もきちんと社会・環境に循環する。そんなコンクリート産業を目指しましょうっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。