岡山県。白石建設が発明したCCU製造方法「残コナ」の生産と流通がいよいよ本格化している。 生コンに実装することでカーボンネガティブがわかっている「残コナ」の生産現場を紹介。

「残コナ」生産・流通本格始動

生コンスラッジ投入ホッパ

天日乾燥を終えた生コンスラッジを投入するホッパ。生コン工場で厄介者として認識されている生コンスラッジは新しい役割を付与される。

細骨材

こちらは整粒器（せいりゅうき）で生成された「残砂」（ざんすな）。残コナ製造の過程で副産物として生成されるもであり、CLSMや非JISコンクリート向け細骨材としての役割を期待されている。

残コナ（微粒分）

整粒器で発生する粉塵は「残コナ」として製造される。

関連記事：「残コンstとCCU製造をバッチャープラントを流用して実現しちゃおう」（後編）

トンパックへの封入

トンパックに「残コナ」を詰める。

始まる残コナストック

出荷までの一時ストック。

こちらでバラ車に積載

瞬作と呼ばれる器具を利用してバラ車に投入され移送されるそうだ。

残コンが砂金になる日も近い

バッチャープラントで手投入の実績はある「残コナ」いよいよ計量され大量に生コンに配合されることになる。

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脱炭素時代豊富に二酸化炭素を固定することがわかっている「残コナ」は、含まれる飽和水酸化カルシウムが気中または人為的に発生させたCO2を固定するCCUとしての利活用が期待されている。「残コナ」の製造や生コンへの実装に関心のある方はいつでも生コンキャンプが歓迎している。

作者・宮本充也

残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー

未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値（富）を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。

Before：従来、建設現場で余剰となった生コンクリート（残コン）の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。

After：一方、残コンステーションを実装した地域（生コン組合）では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU（Carbon Capture Utilization）材料としても脱炭素コンクリート（CNコンクリート）に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。