2024/03/13
生コン工場にとって厄介者の生コンスラッジは【残コナ】(混和材)として流通が始まります
これまで残コンは粒状化され骨材として生コン原材料に適用された事例はあまた紹介されていたが「残コナ」と呼ばれる微粒分は生コンスラッジを由来とし、「混和材」としての利用が期待されている。
混和材として「残コン」利用
「残コナ」バラ車への積載
現在、「残コナ」(生コンスラッジを天日乾燥させたものを破砕して得られた微粒分)は白石建設で製造されているがこの度バラ車に積載され出荷されることになった。
現在は人力「残コナ」投入
現在バラ車の人孔の上でフレコンパックの底部をカッターで割くという人力は今後自動的に積荷できるような設備を導入する予定。
「残コナ」生コン工場到着
バラ車生コン工場到着。中身はもちろんセメントではなく「残コナ」。
「混和材」専用サイロに「残コナ」
ICC(生コンポータル経営参画)のサイロは5系統。普段は膨張材や高炉スラグ微粉末など混和材がストックされるC5サイロに「残コナ」を貯留。
苦戦したけどなんとかストックできました
異物が混入したためか随分荷下ろし作業に時間がかかったものの無事ストック完了。
無事貯蔵ビンにストックできました
貯蔵ビンにストック完了。 通常の混和材同様に「残コナ」はバッチャープラントで計量され生コンクリートの原材料として実装される。
生コンキャンプは随時開催
生コン従事者が集まってわちゃわちゃ楽しそうに技術開発や研究・実装を行なっている「生コンキャンプ」は思いのある人物であれば誰もが招かれ必要とされる安心な場所となっている。生コンスラッジの混和材としての利用に関心のある方はいつでも歓迎されている。
「コンクリートをもっと身近に」
この「残コナ」はこれから「最も安く手に入れることができる混和材」として活躍することでしょうっ。 そんな舞台裏を「生コンキャンプ」として括って「伝える」情報発信することも産業人としての使命だと思っています。みなさん、ぜひ、思いがあるなら参加してねっ、「生コンキャンプ」。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。