2024/06/20
【応募】「イノベーション創出のための環境スタートアップ研究開発支援事業」【原稿】
環境省が実施する補助事業にこの度株式会社コンクリートとして申請することになりました。「イノベーション創出のための環境スタートアップ研究開発支援事業」への応募申請に求められる内容についてブログで原稿案を作成。
サーキュラーエコノミー、クローズドループ(地産地消)、カーボンニュートラルに関する環境負荷低減に関する研究開発事業
これまで経済産業省の補助事業に応募した経験はあるのですが今回は環境省ということで初体験はこれからどのように進展していくのでしょうかー。。
事業概要
現場で余剰となり生コン工場に持ち戻され廃棄処分されている未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位など取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。公益性の高い組織や団体が主導するサーキュラーエコノミー、クローズドループ、カーボンニュートラルな地域プロセス実装のコンサルティング。
こちらのフローチャートは地域に残コンステーションを実装することで新たな循環を生み出すモデルを示している。
実施内容及びその目標
上述フローで得られた原材料(骨材、フィラーなど)、生コンクリート、コンクリート二次製品、アスファルト混合物(合材)など各種出口の原材料として適用し地域経済にサーキュラーエコノミーやクローズドループのみならずカーボンニュートラルまでをも実現する。
残コンstの実装と運用
新たに実装を予定している残コンstでは現場から持ち戻された残コンを粒状加工を施し生コンクリート、コンクリート二次製品、アスファルト混合物など各種建設資材の原材料に適用する試みを実施する。
CCU材料としての検討
残コン、およびその残渣物には豊富な水酸化カルシウムが含有されており、粒状加工の過程で人為的に事業者などから排出される低濃度CO2と反応させることで炭酸カルシウムを析出させることを持ってCarbon Capture Utilization(以下CCU)材料を得る(Ca(OH)2 + CO2 → CaCO3)ことを目論む(写真は残コンを洗浄し濾した上澄水に飽和している水酸化カルシウムがCO2と反応して炭酸カルシウムが析出したもの)。
生コンクリートへの適用(生コン組合)
(写真手前は通常の生コンクリートで製造されたブロックに対して上はCCU材料を高度利用し打設されたコンクリート土間)
残コンを粒状化させ骨材や混和材料(フィラー)として配合した生コンクリートを非構造物を対象に生コンクリート販売協同組合を通じて地域社会に供給するフローの提案・コンサルティングの実施。
関連記事:地域や生コン組合が主導して未利用資源【残コン】を高度利用することで創造する資源循環・脱炭素社会
コンクリート二次製品への適用
(写真2つのカーポート左手・普通コンクリート、右手・脱炭素コンクリートで製造されたコンクリート二次製品)
なお、生コンクリート同様に地域のコンクリート二次製品工場へも同様の提案を行い、副産物「残コン」の出口保全のサポートを行う。
関連記事:CNコンクリート二次製品は生コン工場と製品工場がタッグを組むことで実現します
アスファルト混合物への適用
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生コンクリート、コンクリート二次製品同様に地域のアスファルト混合物の製造工場でも消費される骨材やフィラーの代替品として適用を提案する。
地盤改良材への応用
高炉スラグ微粉末などSCMsへのアルカリ供給を期待した残コン由来の微粒分(混和材)の開発。残コンは生コン・二次製品・アスファルト混合物のみならず 【地盤改良】 にも適用できるのでは?
本事業の新規性
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合など公益性の高い団体が主導)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。
予想される市場規模及び市場優位性
(引用:https://www.beton.co.jp/data.html)
残コンの発生量は総生産量の2〜5%とも言われ、市場規模はその数量に準じたサイズになるものと考えられる。また、現在当社らが提案する事業モデルに類似した取り組みは皆無であり、且つおよそ全ての生コン工場や組合では残コンの高度利用が遅々として進まず本モデル資源循環・脱炭素社会への要望を追い風に新たな市場を開拓する。
市場投入までのスケジュール
本モデルはモデル地域を選定(令和6年度)を済ませ、残コンstの実装(令和7年度)に加えてモデル地域の関係諸団体との協業(契約)を締結し即実行に移し、生コンクリート、コンクリート二次製品、アスファルト混合物全てに適用し地域社会に実装(令和8年度)を目指す。
コンクリート実務家のオンラインサロンJOISがバックアップ
なお、本事業はコンクリート実務からのオンラインサロンJOISが強力にバックアップをする見込みだ。
「コンクリートをもっと身近に」
いつもチャラい感じで発信しているけど、たまには真面目に公共性の高い補助事業への申請をして見たりしています。これからも、余のため、人のため、がんばるよっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。