長岡生コンクリート
創発により紡ぎ出される
コンクリートソリューション

2024/06/21

残コンは生コン・二次製品・アスファルト混合物のみならず 【地盤改良】 にも適用できるのでは?

残コンは生コン・二次製品・アスファルト混合物のみならず 【地盤改良】 にも適用できるのでは?

これまで副産物「残コン」由来の原材料の適用範囲は、生コン・二次製品・アスファルト混合物などで検討されてきた。加えて、本実験が示す未来「地盤改良」が加わればいよいよ到来する「残コンを奪い合う時代」を予兆する実験はJOISマスコットキャラクターに就任したりんちゃん(白石建設)を主任研究員として始まった。



「残コン」地盤改良への応用に挑戦

 残コン女の子

本日は白石建設さんで行われた実験「残コンは生コン・二次製品・アスファルト混合物のみならず地盤改良にも適用できるのでは?」のご紹介でっす。
懸念されるのは唯一重金属六価クロム溶出となりますが抑制の度合いが理解されることで実装が進みそうですー。。

還元剤(酸化鉄や炭素ほか)でどれくらい抑え込める?

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はい、セメントを地盤改良に使用する際には、六価クロムの懸念があります。六価クロムは環境への悪影響がある物質であり、地下水や土壌に浸透することで生態系に悪影響を及ぼす可能性があります。

酸化鉄は一般的に六価クロムの抑制に用いられます。酸化鉄は六価クロムと結合し、安定した化合物である六価クロム酸化物を形成することができます。この結果、六価クロムの有害性が低減され、地下水や土壌への浸透を防ぐことができます。

ただし、酸化鉄を配合することで完全に六価クロムを抑制できるわけではありません。効果はあるものの、六価クロムの懸念を完全に排除するためには酸化鉄の配合量や処理方法に注意が必要です。専門家の指導のもと、適切な処理を行うことが重要です。

六価クロムの懸念に対処するためには、セメントを地盤改良に使用する際には環境への影響を最小限に抑えるための適切な処理が求められます。

(LINE AIチャットくんの答え)


酸化鉄改質を加えた路盤材の六価クロム溶出試験

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試験用に製造された生コンクリートに酸化鉄をc×0%、1%、5%、10%+re-con zero EVOを投入・撹拌して製造した粒状化骨材を地盤改良に用いられるRC40と見立ててそれぞれ重金属の溶出試験を行い、酸化鉄の効果の程を把握するもの。

残コナ+BFS+還元剤による地盤改良

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なお、試料はもっとも重金属が溶出しやすい弱材齢(翌日)に試験に回され酸化鉄の還元剤としての効果のほどが評価される。

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セメント代替としてBFS(高炉スラグ微粉末)にアルカリ刺激効果を期待して生コンスラッジから得られる微粒分「残コナ」を配合し安価に地盤改良を検討する研究において溶出する重金属の度合いと酸化鉄による還元効果を把握しておくことはマスト。

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主任研究員はJOISのマスコットキャラクターに就任したりんちゃん(白石建設)。本研究が全て副産物で効果的に地盤改良に資することを立証した暁には未利用資源「残コン」の利用の幅が広がり「残コンを奪い合う時代」がいよいよ近づく。

広がる「残コン」の用途

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翌日のサンプル。このまま試験所で重金属の溶出試験が行われる。すでにこれまで「残コン」高度利用の分野は、生コン、コンクリート二次製品、アスファルト混合物の分野で検討が始まっているが、地盤改良の分野も加われば建設全般なんでもいけます状態に進化する。

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JOIISマスコットキャラクターりんちゃんが主任研究員となって始まった本研究はコンクリートやアスファルト混合物のみならず「地盤」を相手にすることから膨大な応用領域を広げそうです。

まさ固さん

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残コンさん、まさ固さん。オワコンの宮本さんですっ。昨日の実験ほとんど理解せずに勢いだけでやってたんだけど今朝ブログで振り返っていてなんとなくその意義がうっすら見えてきたように思えてます。
「コンクリートをもっと身近に」
本研究の行末で確実に「残コン」の供給は追いつかなることは容易に想像され、コンクリート解体ガラにもその矛先は向かい、いよいよ資源循環、そして脱炭素は口先だけでなく「実装」を見るのだと思います。「伝える」情報の後に現実は生み出されるのでこれからも発信を怠らないよう努めるよっ。
オワッコーン‼︎

 宮本

 残コン女の子

ぉ、おわ??。。 固めて砕いて分級してRC40として利用される時代は終焉を迎えそうですー。。
ぉわっこーン!

まさ固さん



作者・宮本充也

残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー

未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。

Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。

After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:採石業務管理者/2級FP技能士