2024/07/12
「生コン組合のカーボンニュートラル始まる」静岡県東部生コン協組(理事長:志村栄一)の残コンステーション視察(原材料製造編)
いよいよ生コン組合のカーボンニュートラルが静岡県東部生コンクリート販売協同組合でも船出を見た。単独個社ではなかなか難しい大掛かりなカーボンニュートラルは12,000m3と推計される静岡県東部の残コンに含まれる水酸化カルシウムを高度利用して始まる。
生コン組合のカーボンニュートラル(原材料製造編)
大理事長「志村栄一」ついに現る
作業着姿でやる気バリバリの志村栄一は静岡県東部生コンクリート販売協同組合を全国区のモデル生コン組合に押し上げた伝説の大理事長。残コンのサーキュラーエコノミー、そしてカーボンニュートラルはそんな偉人をもつき動かした。
写真右手前は「のむにゃん」でお馴染み生コン組合では志村栄一を支える副理事長職の重責を担う野村勝也(まさや)の姿も。
見える! 残コンカーボンニュートラル
勝間田副理事長(二葉生コン)に「宮本さん、無理しないで。窒息するよ」と嗜められるほど魂のこもったデモンストレーションに一同ある意味驚いていただいた。
残コンステーション視察
残コンステーションでは静岡県東部生コン組合において12,000m3とされる「残コン」をアップサイクル(CO2固定という付加価値とサーキュラーエコノミー)しうる処理工程をご見学いただいた。
粒状加工工程
粒状加工・造粒された残コン(原石)の説明をする宮本さん。なんか、怪しい商人みたいな感じに見えるが中身はちゃんとしてます。
スラッジケーキ加工工程
こちらお隣の生コン屋さん古藤田生コンさんからお分けいただいたスラッジケーキ。
こちら、DACで気中CO2をたっぷりと吸収したスラッジ微粉末は「残コナ」と名付けられ混和材料として用いられる。
分級施設(細・粗骨材)製造
原石の分級工程。乾式トロンメルという非常に簡単な分級設備で砂と砕石を得る工程。
人一倍熱心に耳を傾ける二葉生コンの勝間田副理事長。
中間処理事業も営む服部営業副部長からの熱のこもったコメント。
CN座学と質疑応答(ナマコンバレーLumber_resort)
①クリンカー抑制
②CCU(Carbon Capture Utilization)
③DAC(Direct Air Capture)
など、カーボンニュートラルコンクリート3つの要件について改めてご説明。残コン中に含まれる飽和水酸化カルシウム溶液は①アルカリ刺激効果②CO2との反応によるCaCO3生成③中性化という意味で非常にカーボンニュートラルと相性がいいことをご理解いただけた。
始まる!生コン組合のCNお次はCNコンクリート製造編
次のブログではそんな残コンを高度利用して得られた各種原材料を実際に適用したcnコンクリートの製造・施工をご紹介。
「コンクリートをもっと身近に」
これまでもしつこく「伝える」を続けてきたけどいよいよ地元の生コン組合に「伝わる」様子をみていてやっぱり継続は力なりだよなって思いましたっ。これからも続けるよっ、情報発信。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。