2024/07/26
「残コン処理に造粒材(薬)は要らない」 戻りコン・残コン処理材【リリコン】横川セメント明言
リリコン(戻りコン・残コン処理材)でお馴染み横川セメントの横川太一さんが残コンステーションの視察にナマコンバレー(伊豆の国市長岡925周辺)を訪れた。結論「残コン処理に造粒材(薬)は要らない」。
「残コン処理に薬要りませんね」リリコン
【リリコン】横川セメント登場!
ナマコンバレー(伊豆の国市長岡925周辺)に颯爽と現れたのは戻りコン・残コン処理材【リリコン】でお馴染み横川セメント横川太一さん。
リリコンとは?
いわば、セルドロンやコンバラスなどと同様に残コンなど流動体に訴求してパラパラに改質するお薬の1つが「リリコン」。以前より、同社とは緊密な協力関係を結んできた。
残コンst各種施設見学
ちょうど行われていた試験練りに用いられていた「残コナ」の見学。こちらはスラッジや粒状化原石など残コンから得られた微粉末であり、気中CO2と反応(DAC)することでCCU混和材料として利用のみならず、生コンや残コンの粒状化(「オワコン」の製造など)にも用いることができる優れもの。
関連記事:残コンで残コン粒状化を起こすことができる。残コンでオワコンの製造・施工もできる
薬剤を用いない粒状化(造粒)
こちら、薬剤を用いずに粒状化(造粒)された残コンや残渣(洗い水由来)の見学。翌日にあら破砕され「残コナ」を取り出された後にヤードで分級というプロセスを辿る。その過程で気中二酸化炭素を固定する(Ca(OH)2 + CO2 → CaCO3)。
分級ヤード(骨材製造)
あら破砕された原石をこちらのヤードで分級して得られた細骨材。この後バもう一度微粒分(残コナ)を取り出してからバッチャープラントにストックされる。
「残コン処理に造粒材は要らない」横川太一
はるばる長野県から残コンstを訪れた横川太一さん「残コン処理に薬要りませんね」とコメント。宮本さんからも、「残コン処理に薬剤を用いるなんてナンセンスです」そして、「5年以内に残コン(やスラッジケーキ)の奪い合いが始まります」と応えると、横川さんも激しく同意を示してくださり「危機感しかありません」と締め括った。
残コンstのご相談はJOISまで
「残コン」を高度利用したCNコンクリートの流通などコンクリートのオンラインサロンではコンクリート実務家らによるR&Dが活発に行われている。
「コンクリートをもっと身近に」
こうしたことも「伝える」「伝わる」「知ってもらう」がなければ世の中の役に立たないからねっ。情報発信がんばるよっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。