2024/10/03
【残コンステーション】コンクリート二次製品関係者の往訪が絶えません
似たような事業「コンクリート」でありながらもその実互いにほとんど交流がなかった「生コン」と「二次製品」。 残コンをかすがいに今俄かに新たな業界構造が生まれようとしている。 地域の生コンと二次製品がタッグを組んだ低コストで高付加価値なサーキュラーエコノミーとカーボンリサイクルの実践。
コンクリート二次製品原材料に残コン高度利用
製品工場さんいらっしゃい! 残コンst視察
ICCに設置されてある残コンst。 このところ、生コン工場やゼネコンのみならずコンクリート二次製品工場関係者らの往訪が絶えない。
残コン由来の原材料で作ったILB
こちら、野村マテリアルプロダクツで試験製造されたインターロッキングブロックの骨材はすべて残コン由来。 普通にちゃんとインターロッキングブロックだ。 また、土屋建材など静岡県の二次製品工場のほか、大手とされる製品工場も残コン(残渣)を高度利用したサーキュラーエコノミー、並びにカーボンリサイクルに注目し始めている。
汚水から抽出した残渣も余すことなく利用
鋼管スリット(フィルター)やブロックの隙間などを利用して残渣は曝気され当日の残コンと混ぜられ改質(粒状化)に付される。
残コン副産物から原石
前日夕方に改質された残コン翌朝の状態。こちら、そのまま何度か手を加えられ(重機で掻き乱すなど)原石としてストックされる。
こちらの原石を分級し、粗骨材、細骨材、さらには微粉末を取り出すことで混和材を得る。いずれもDACによりCO2を固定することでCaCO3を析出させ、CCU(Carbon Capture Utilization)材料となる。
「残コナ」製造工程
こちら残コン粒状化再生骨材をジョークラッシャーと集塵機にかけている様子。細骨材としては微粒分が除れることで品質の向上。また、得られた微粒分はそのままCCUフィラーとして混和材に。
こちらの微粒分は「残コナ」と名付けられ混和材として利用されている。なお、白さは炭酸カルシウム(CO2固定)の証。
歓迎! コストカット+カーボンリサイクル 残コンst視察
「みんなで作るみんなのラボ&オフィス」JOISに参画する生コンポータルでは残コンstのご見学を歓迎しています。 今日(2024/10/03)も二組のご見学者様をお迎えしています。
「コンクリートをもっと身近に」
違いをもっと知ること。自分たちの考え方を他者に押し付けるのではなく、きちんと互いに尊重しあった交流がイノベーションを生み出すのさっ。そのためにも、「伝える」情報発信が第一歩だねっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。