2023/04/26
「上澄水を用いて散水養生した粒状化再生骨材(RG骨材)の炭酸カルシウム析出(二酸化炭素固定)量測定と骨材の機械的性質の変化」【実験概要】
本日(2023/04/26)行われる実験「上澄水を用いて散水養生した粒状化再生骨材(RG骨材)の炭酸カルシウム析出(二酸化炭素固定)量測定と骨材の機械的性質の変化」の実験概要について解説。
上澄水/残コン/残渣で骨材
こちらのアイディアは以前CPコンソで白石建設武南さんから安藤間の白岩さんにご提案したのですが「コンクリートではない」ということからにべもなく却下された経緯があります。
そんな実験ですが、「捨てる神あれば拾う神あり」JIC森社長や大阪兵庫サンコンさん、ロテックパイセン他の皆さんから積極協力の表明をいただいてますー。
粒状化再生骨材
現在RRCSらでJIS化が推進されている(https://www.nr-mix.co.jp/jois/blog/jisrrcs.html)粒状化再生骨材・RG骨材(写真)は残コンが由来。残コンstで処理された生コン工場の副産物(残コン、残渣)が姿を変え骨材となったもの。
上澄水で養生
生コン工場では骨材に散水(プレウェッティング)するなどが行われている。(引用:緒方生コンHP)
本日の実験はその「散水に用いられる水」を水酸化カルシウム(Ca(OH)2)を大量に含む上澄水で代替するもの。乾湿繰り返しの過程で粒状化再生骨材中に浸透した水酸化カルシウム溶液が気中の二酸化炭素と反応・固定する量を計測する。
細孔を炭酸カルシウムで埋める(骨材の機械的性質の変化)
上澄水を用いて粒状化再生骨材を養生・乾湿繰り返しを行うことで骨材中の細孔の中で(Ca(OH)2)とCO2が反応しCaCO3に変化(炭酸カルシウムの析出、つまり二酸化炭素の固定)が生じることによる骨材そのものの機械的性質の変化について研究する。https://imakike.jp/concrete_neutralization/
実験方法(案)
写真は残コンを粒状化させている様子。
粒状化させた残コンを直ちに真空パックする。写真はAmazonから引用したもの。
6月2日見学会の際にお披露目
6月2日にはRRCSリサイクル分科会(リーダー・明治大学小山明男教授)主催の見学会が予定されている(藤井事務総長より正式な告知を控えている)。
「コンクリートをもっと身近に」
いろんな人がいていろんな考え方やアクションが生まれるから共同するって楽しいよね。考え方の違う人を否定するんじゃなくて、そういう考え方を持っているということを理解し、共感することができれば一番だと思ってるよ。でも、勝手に「距離を空けます」とか「宮本さんとは断絶」とかって吹聴されたらちょっと共感しにくいんだよ汗。僕が何か悪いことをしたのであればただただ教えてもらいたいだけなのにね涙。僕だって人だから間違えることもあるだろうし成長する機会が欲しいだけなんだ。。
というわけで、コンクリートの実験をこれからも楽しんでいきたいと思います!
オワッコーン‼︎
今日は主要メンバーが偶然居合わせるのも何かの兆しかもしれません。こうして思いのある人たちが集まってALL CONCRETEで楽しく技術開発する先に、きっとコンクリート産業の発展があるのだと思います。
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。