長岡生コンクリート
創発により紡ぎ出される
コンクリートソリューション

2023/04/27

「上澄水を用いて散水養生した粒状化再生骨材(RG骨材)の炭酸カルシウム析出(二酸化炭素固定)量測定と骨材の機械的性質の変化」

「上澄水を用いて散水養生した粒状化再生骨材(RG骨材)の炭酸カルシウム析出(二酸化炭素固定)量測定と骨材の機械的性質の変化」

やってみた。「上澄水を用いて散水養生した粒状化再生骨材(RG骨材)の炭酸カルシウム析出(二酸化炭素固定)量測定と骨材の機械的性質の変化」。6月 2日には粒状化再生骨材の炭素量の結果報告が見込まれている。



粒状化再生骨材の製造

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RRCSの粒状化再生骨材JIS化でも中心的な役割を果たすJIC森先生が陣頭指揮を執る。

 残コン女の子

今日は昨日ご紹介いたしました「上澄水を用いて散水養生した粒状化再生骨材(RG骨材)の炭酸カルシウム析出(二酸化炭素固定)量測定と骨材の機械的性質の変化」の実験の模様をお伝えします。この実験にはJIC森先生をはじめ、興味・関心をお持ちになっている各位がご参加いただきまさに「捨てる神あれば拾う神あり」(以前cpコンソで白石建設武南さんの本提案を「コンクリじゃない」という理由で安藤・間の白岩さんが却下した)多くのみなさん、RG骨材がCO2を吸収・固定して機械的性質が向上する、というアイディアに夢中になっておられました。

圧縮袋でCO2との接触を避ける

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百均で購入してきた圧縮袋に製造した粒状化再生骨材を封じ込めCO2との接点を作らないようにする。

しかし、生コン屋の連中はやるとなったら早いよな。バッチャープラントや車両など実装するための全てを持ってるから他の連中は敵わないぜ。このアイディアも思いついた瞬間白石建設の吉田さんが百均まで走って購入してきたからな。「今日思いついたら今日やる」あたいら生コン屋が大切にすべきスピリットだぜ。

 残コン姐さん

もう半分はガッツリ気中乾湿養生

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こちらは生コン工場ならどこでも見かけることのできる水槽。スラッジを沈殿させた上澄水にはたっぷり水酸化カルシウムが含まれている。

 残コン女の子

もう半分の試料は逆にガッツリ大気に晒して上澄水を散水・乾燥を繰り返します。骨材にも含まれる水酸化カルシウムですが、上澄水を散水することにより外部からも強制的に水酸化カルシウムを与えて気中CO2との反応・固定を促進することを意図しています。
6月2日には対照実験の結果(ブランクRG骨材と上澄水養生RG骨材の炭素量の差を成分分析)がRRCS会員の皆さんにお披露目される予定ですー。

18−18−20(N)を造粒材で粒状化

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18−18−20(N)の生コンクリートにRe-con ZERO Evo(造粒材)を投入・攪拌。

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2分の攪拌で生コンは粒状化骨材に変化。こちらの試料はそのまま気中・上澄水乾湿繰り返し養生に付される粒状化骨材。

いよいよ待ちに待った「上澄水を用いて散水養生した粒状化再生骨材(RG骨材)の炭酸カルシウム析出(二酸化炭素固定)量測定と骨材の機械的性質の変化」実験の始まりだな。
6月2日までおよそ1ヶ月ちょいあるから、たっぷりCO2と接触して変化した粒状化骨材に含まれる炭素量の結果が楽しみだぜ。

 残コン姐さん

6月2日に粒状化骨材の炭素量と機械的性質発表

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試料の半分は圧縮袋(百均)で密閉しCO2との接触をなるべく少なくする。

残コンさん、残コン姐さん。「上澄水を用いて散水養生した粒状化再生骨材(RG骨材)の炭酸カルシウム析出(二酸化炭素固定)量測定と骨材の機械的性質の変化」のご紹介ご苦労様でございます。この僕宮本さんも実際この骨材の炭素量がどのように変化するかが楽しみでなりません。なぜって、炭素量が変化したらそれはそのままCO2を利用することで骨材の機械的性質が変化したことを裏付けそうな気がするからです。CCUSのように「ただ単に無闇に CO2を固定化させました」ってのはちょっと芸がないと思っていたからね。もしも、CO2を固定化させることで骨材の機械的性質が向上したらこれってイノベーションじゃね?
というわけで、果報は寝て待て‼︎今日は今から地球上で初のジオポリマー・AAMs生コン工場からの製造・出荷とその実装の見学に行ってくるよ。
オワッコーン‼︎

 宮本

 残コン女の子

ぉ、おわ?
それにしてもこのところ目白押しですね。JIC森先生やパイセンをはじめ多くの関係者の方がゲストに訪れたそうです。そして今日は宮本さん京都に前乗りされるんですね。いよいよコンクリート産業にも大きな変化が訪れそうです。
残コン‼︎ オワッコーン‼︎

 残コン姐さん



作者・宮本充也

残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー

未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。

Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。

After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:採石業務管理者/2級FP技能士