2024/03/05
残コンは忌むべきリスクではなく求められるチャンス(残コンst視察)
残コンをテーマとした「生コンキャンプ」静岡県伊豆の国では現プラのリーディングカンパニー「セイア」をはじめ、プラントメーカー「日工」、JIC森先生らをお招きして「残コン」と「非JISコンクリート」のこれからについてたっぷり議論が行われた。
コンクリート一致団結「残コン」st
コンクリートに携わる全ての人にとって関心の高まる「残コン」は忌むべきリスクではなく求められるチャンスにすべく協業が進んでいますー。。
残コン改質
改質ピットに当日の残コンと前日までの残渣、あらかじめ製造されてある粒状化細骨材並びに微粉末(残コナ)を投入し重機で攪拌する。(薬剤の使用は現在取りやめている)
こちらが改質後の残コン(粒状化骨材)。
上澄水散水養生でCO2固定
粒状化骨材には文字通り「捨てるほどある」上澄水(飽和水酸化カルシウム溶液)を散水し人為的に気中CO2との反応(固定)を促す。
屋根付きヤードで乾燥養生された分級前の残コン粒状化骨材ストック。
分級し粗骨材・細骨材・微粉末に
粒状化細骨材ストック。真っ白なそれはつまり炭酸カルシウムがバッチリ析出した証。すでに固定CO2量の計測(炭素量分析)も行われカーボンネガティブは立証されてある。
現地プラントでも「残コン」は関心事
CUCOにてご縁に恵まれた現地プラントのリーディングカンパニー「セイア」の皆さんにとっても「残コン」処理の最適化は関心事の一つということもあり残コンstの見学に往訪くださった。
Lab_kr のエントランスで記念撮影。左から宮本さん、横関さん、野中さん。
プラントメーカーの視点で「残コン」について熱弁を振るう日工岡本さん。残コンの循環は全てのコンクリート関係者にとって一致した目的でありALL JAPAN コンクリート一致団結で解決すべき事柄。
実装現場の視察
真っ白な残コン・高炉スラグ微粉末由来のコンクリート舗装(左)と対照的に真っ黒なアスファルト舗装(右)はその場で触ってみることで違いを体験できる。
「残コン」の出口として有望なコンクリート舗装。日本の舗装占有率は95:5でアスファルト舗装が大分を占めているが適材適所でコンクリート一致団結でコンクリート舗装の良さを発信していくなどが議論された。
歓迎「生コンキャンプ」残コンst見学
なお、「生コンキャンプ」では残コンstの見学をいつでも歓迎している。資源循環・脱炭素時代には必ず「残コン争奪戦」が始まる前の今の時期だからこそコンクリート一致団結で「残コン」について大いに議論を交わすべき。
「コンクリートをもっと身近に」
日々の変化は極々微細なものだったとしても癇癪起こさず地道にコツコツ積み上げてきたものはやっぱり振り返ってみると偉大だね。 だからこれからも日々実直に現場から「伝える」情報発信に勤しみたいと思いますっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。