2023/08/03
【残コンst】「粒状化骨材の上澄水散水養生による品質改善と炭酸カルシウム粉回収と、スラッジケーキの高度利用(スラッジ粉セメント代替)によるCO2の大幅抑制」
始まる、残コンstの刷新。「粒状化骨材の上澄水散水養生による品質改善と炭酸カルシウム粉回収は長岡生コン。白石建設によるスラッジケーキの高度利用とスラッジ粉セメント代替によるCO2の大幅抑制」2つの要素技術をコア・コンピタンスとして始まるイノベーションについて。
ネオ残コンstプロセス全自動化の検討
現在の残コンst(動画)は機械設備を利用するものの多くの人手がかかるマニュアルプロセスとなっている。
上澄水散水養生による骨材品質の改善と炭酸カルシウムの製造
上澄水散水養生により粒状化骨材ブランク(左)に炭酸カルシウム結晶を析出させることにより品質改善されたもの(右)。
なお、本プロセスにより粒状骨材の表面積を利用することで大量のCO2を利用した炭酸カルシウムが得られることが判明した。
写真の振動ぶるいや集塵機などの設備を用いることにより豊富に炭酸カルシウムを含む粉炭(石粉・フィラ)を効率よく回収することができる。
なお、本技術は山口特許事務所により特許出願済み。
関連記事:「炭酸カルシウム粉体の製造方法」(230-7044) 出願番号:特願2023-122422 出願日:令和5年7月27日
スラッジケーキの高度利用とスラッジ粉セメント代替によるCO2の大幅抑制
こちらは砕石工場の設備や集塵機を用いるなどして得られたスラッジ粉。豊富な水酸化カルシウムをアルカリ刺激としたAAMsの開発が進んでいる。
関連記事:【岡山】「CPコンクリートのリーダー安藤間の白岩さんをお招きして行われたカーボンネガティブコンクリートの検討」
全自動化の設備(二軸連続練りミキサ)の検討
昨日(2023/08/02)関係者らが集まって上述二件を要素技術とした残コンstの刷新が検討された。二軸連続練りミキサやベルコン、ホッパ、計量器、ピットなどを組み合わせることで残コンがそのまま処理され、炭酸カルシウム粉やスラッジ粉などの混和材、各種粒状化骨材、を自動生成する試み。
ミキサを用いることで破砕機や薬剤を不要とする残コンst
例えば強制二軸連続練りではなく、強制二軸のバッチ式ミキサで本工程(粒状化や上澄水散水)を行うことでより効率よくプロセスが組めるのではないかという検討も行われた。残コンと残渣を投入し撹拌・排出を数回繰り返し乾燥し始めたら上澄水を加えることで薬剤や破砕機を用いず骨材の品質改善と炭酸カルシウム粉の生成を効率よく行う。
残コンとCO2を原料とした混和材と粒状骨材の製造
驚愕の事実
オコシコン セメントなしでジェオ(ジオポリマー) スラッジ粉(※高炉スラグ微粉末配合が) 最強の強度と仕上がりです
ノーマルオコシコン(おこし材を用いた通常品)もそこそこですが、GEO(ジオポリマー)の勝ちかも
こちらは、刷新される残コンstで製造された骨材や粉体(混和材)を用いて、セメント0kg(結合材は高炉スラグ微粉末)で製造したポーラスコンクリートに関しての白石建設武南さんの見解。
「コンクリートをもっと身近に」
今日、そして明日はいよいよお待ちかね狩野川花火大会の日なんだ。白石建設の武南さんをはじめ多くの関係者が集い交流することでまたしても化学反応「炎色反応」が起きて素敵なイノベーションが花火のように社会に広がるのかもしれないね。我ながら、うまっ。
オワッコーン‼︎
遊びと仕事の境界を曖昧にする。常なる生コンキャンプの姿勢でっす。もちろん、仕事は遊びであってはいけないけれど、むやみに難しく苦しく考える必要もありません。まず第一に人々の交流を問題でなく機会として捉えてより良いアイディアを量産していきましょー。
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。