長岡生コンクリート
創発により紡ぎ出される
コンクリートソリューション

2023/04/14

「残コンステーションではre-con zero evoやセルドロンなど市販の造粒材(改質材)を用いないでRG骨材を製造します」

「残コンステーションではre-con zero evoやセルドロンなど市販の造粒材(改質材)を用いないでRG骨材を製造します」

これまで残コン改質に利用を推奨してきた各種造粒材を不要とする試みが始まった。R&Dの極意は「(例え自社のものであったとしても)既往の事業や技術を陳腐化させてしまうこと」。簡単に言えば、自分で作って自分で壊す。破壊からしかイノベーションは生まれない。



残コンステーションとは?

改質プロセス

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持ち戻された残コンは残コンステーション(ファクトリ:改質プロセス)を通してRG原石(Returned-concrete Granulated 原石)に変換される。

 残コン女の子

今日は各地で実装されている残コンを原石として捉えて有益な骨材「RG骨材」を製造する残コンステーションがバージョンアップしたことをご報告します。これまで残コンの改質には、re-con zero evoやセルドロンコンバラスといった様々な製品が用いられてきたのですが、なんとこの度残コンステーションではそうしたコスト要因ともいうべき改質材を一切用いずにRG骨材を作る方法が確立されたんです。
生コン工場さんのお財布にも優しくって、しかも良質な骨材が得られるなんてとっても夢のあるお話ですねー。

分級プロセス/ストック

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改質プロセスで生成されたRG原石を分級しストックする敷地(ヤード)。RG骨材は「オワコン」「オコシコン」「イワモル」「ジオポリマー」などの骨材として利用される。

あたいらが推奨してたre-con zero evoもセルドロンも使わないでRG骨材ができちまうのか? それはすげえな!!0コストだな!!

 残コン姐さん

RG原石 + 残渣 + 残コン

残渣とは?

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スリット鋼管プールに排出される残水。

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スリット鋼管で濾過された残渣はフレッシュな状態で直ちに次工程に向かう。

 残コン女の子

こちら遠藤さんのアイディアは、フレッシュ残渣を直ちに当日の残コンとブレンドすることで翌日の解砕(かいさい)作業(あるいは造粒作業)が円滑に進むんだそうです。ただ、どちらもフレッシュなコンクリートだと捗々しくないため、RG原石の池にそれらをストックして混ぜ合わせるんです。

RG原石の池

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前日までに生成されている乾いたRG原石はあたかも造粒材の如く「脱水」を促進させる。

なるほどな! 乾いたRG原石と絡ませることでRe-con zero evoやセルドロンに期待される「脱水」が促されるってわけか。これで、造粒コストは0円になる、つまり、RG骨材の原材料原価が0円/tになるってわけか。

 残コン姐さん

【RG骨材】豊富な水酸化カルシウムの供給源

残コンさん、残コン姐さん。PR活動ご苦労様でございます。
今朝イタリアから届いたmaiilに随分度肝を抜かされて、その内容については別途blgでご紹介予定の宮本さんですっ。
いや、実際、re-con zero evoもセルドロンも僕自身が開発に携わってるわけなんだけれども、そのソリューションを不要にしちゃうって、我ながらあっぱれだよねっ。でもね、R&Dの極意は「(例え自社のものであったとしても)既往の事業や技術を陳腐化させてしまうこと」ってドラッカーさんもおっしゃってたんだ。つまり、こういうことだよね。改質材使わなくても、RG骨材できちゃえば、たくさんの生コン屋さんは喜んでくれるからね。つまり、僕たちが一番喜ぶってわけなのさ。
常にものづくりや情報発信で気をつけていることは、「顧客を出発点にする」って態度。よく見かける勘違いはプロダクト1stとか研究1stで、権威になったりしてついついチヤホヤされると本質を見誤るんだろうね。本来は顧客に満足を提供することで対価を僕たちは得ているのだから。
というわけで、これから僕たちにre-con zero evoとかセルドロンの問い合わせをしてきた方にはもれなく残コンステーションの導入をお勧めしようと思ってます。そのことで豊富な水酸化カルシウムの供給源としてのRG骨材が得られてそれで持ってジオポリやオワコン、オコシコン、イワモルが製造できたら超素敵だろ?
オワッコーン‼︎

 宮本

 残コン女の子

ぉ、おわ?
それにしてもすごいことになってきましたね。単独個社ではなくて組合とかゼネコン・道路会社らと協業するとかすればきっと規模も貢献も大きくなるはずですー。
残コン‼︎ オワッコーン‼︎

 残コン姐さん



作者・宮本充也

残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー

未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。

Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。

After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。

宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士/砂利採取業務主任者/採石業務管理者

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:宅建士