2024/04/23
【ホワイトカーボン】「脱炭素コンクリートを見分けるなら色に注目!」実際にホワイト(白)な理由
結論、ホワイトカーボン(脱炭素コンクリート)は色も白い。その理由は、CO2を固定した原材料にあった。資源循環・脱炭素コンクリート時代、コンクリートは限りなく白色に近づいていく。
脱炭素コン(ホワイトカーボン)は色も白い
加和太新社屋の土間コン色が違う?!
真ん中をつんざくのは5月22日にアスファルトを撤去して脱炭素コンクリートの舗装が予定されている三島市道。左・加和太建設新社屋の土間コン、右・外構駐車場の土間コン。ぱっと見違いがわかるだろうか。
手前・新社屋土間、奥・外構駐車場土間コン。ここまでお見せすれば違いは一目瞭然。その違いは「色」。
脱炭素コンクリート「白」
18日に世紀の打設があった加和太建設新社屋外構駐車土間コンは世界が注目する脱炭素コンクリートとなった。脱炭素コンクリートが通常のコンクリートに比べて「白」なのはなぜか。
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脱炭素「白」その理由「骨材」
脱炭素コンクリートに採用された骨材は全て残コンを由来とした粒状化再生骨材。写真は残コンを粒状化させ養生をしているところ。
こちら、残コン粒状化粗骨材。これだけではわかりにくいと思うので天然骨材の写真を以下に示す。
こちら砂利(粗骨材)。残コン粒状化再生粗骨材に比べて青黒い。その理由はこちらは天然石の色がそのまま見えているに対して粒状化再生骨材はセメントペーストに包まれている分比較的白色を呈しているため。
「結合材」高炉セメントB種
なお、結合材には普通ポルトランドセメント(左)ではなく、高炉スラグ微粉末とブレンドされた高炉セメントB種が採用されている。写真からもその色の違いがわかるように、比較的白色を呈する特徴がある。なお、コンクリートの主要なCO2排出源は普通ポルトランドセメントであるため、その使用を極力抑えるための措置となっている。
残コン由来のCCU混和材
なお、CCUとしてこちらのコンクリートには100kg/m3 写真の残コン由来のCCU混和材として砂置換で配合されている。砂に比べて色が白色である粉体を配合していることからもコンクリートの色に影響を与えたものと考えられる。
脱炭素コンクリートはまさに「ホワイトカーボン」
加和太建設新社屋外構駐車場に施工されてあるホワイトカーボンは三島市の管理する市道からいつでも見学可能。https://maps.app.goo.gl/5YW8ixY7kM3CLSvw8
「コンクリートをもっと身近に」
いやはや、素晴らしいね。脱炭素コンクリート。しかも、5月22日には三島市の管理する公道に実装されちゃうんだよ。そして、昨日三島市役所に訪問したら、「雑草に困ってる里道や残地はなんぼでもある」ってことなので5月8日には市の職員の方々をお招きして脱炭素コンクリートのデモ製造・施工をご案内することになりました。ここからリアルに脱炭素コンクリートの実装が始まります。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。