2022/07/09
【前編】「たった1日でカーポートと駐車場(土間コン)が完成。究極の施工フレンドリーの実現」YKKap・エクスショップ
YKKap、エクスショップ、庭コン・生コンポータル。YKKapやエクスショップは誰でもない職人さんに楽してもらいたい。儲かってもらいたい。結果、一般消費者に優れた価値を届けたい。一方の庭コン・生コンポータルは誰でもない生コン工場がそうなるように事業を営んでいる。そんな僕たちのコラボ企画。前編。
製造・施工・消費の三方よし
「当社は誰でもない職人さんたちに楽になってもらいたいと思っています。少しでも利益を取れるようになってほしい。それを実現するためのあらゆる努力を行います」。
YKKapの鄭(ちょん)部長。
水を透す土間コン(透水性コンクリート)普及の過程で身をもって学んだ。
お客様(消費者)至上主義、お客さまは神様です、は間違っている。
人々に序列を作ってはいけない。
お客さまを担ぎ上げるために、製造(生コン工場)や施工(職人)は這いつくばるべき。
とにかくお客さま満足を第一に考える。
そんな姿勢はどこかで行き詰まる。
お金を払うお客さまは第一ではないからだ。
製造・施工・消費いずれも所詮「人」であって、提供された価値への対価としての「金」は人々の間をめぐるもの。
どこかに皺寄せるモデルは結果その循環を澱ませる。
難しいことを言っているように思うかもしれないが、誰かが1番ってことは生態系の理りから考えても間違っている。
生態系の中で燕よりも柿の方が上とか下を論じるようなもんだ。
製造・施工・消費それぞれはみんな平等。
庭コン・生コンポータルの信条である。
YKKapは我が国カーポート生産シェアNo.1企業。
エクスショップは言わずと知れたエクステリア資材ネット販売No.1。
光栄なことにそんな一流どころと、庭コン・生コンポータルは美しい夢に向かって協業を始めることになった。
今回はその第一歩。
きちんとJIS A 5308に準拠した生コンクリートを用いてカーポート基礎を打設し、基礎コンクリート終了後直ちに造粒材をドラム投入オワコン(造粒ポーラスコンクリート)で下層(路盤見做し)と表層(仕上げ)を打設する。
どう頑張っても2〜3日は絶対にかかるはずのカーポート+土間コン。
それを、残業なしのたった1日で完成させる。
もしもそれが実現するのであれば、働き手不足のこの時代にどれほどの価値を生み出すことができるだろう。
計算したらすごい経済効果な気がする。
本ブログでは前編として前半戦の様子を紹介したい。
掘削・基礎穴堀
Before。
なんでもない、建物脇の単なる地面。
ここに、たった1日でカーポートと土間コン(しかも、水を透す土間コン)が完成する。
業界関係者なら信じられない事件だ。
昨日(2022/07/08)そんな夢のキックオフが開催された。
掘削。
重機で土間コン100mmと路盤(高強度セメント安定処理路盤と見做された)50mm合計150mm厚分の地面をすきとる。
続いてカーポートを支える基礎穴の掘削。
ここから支え(サポート)を用いてカーポートの建て方が始まる。
カーポート建て方、基礎コンクリート打設
カーポート建て方。
水糸を用いて位置をきちんと確認しながらの作業。
カーポート組み立て完了。
続いて生コン車がいわゆるJIS A 5308に規定された21−8−20(N)を運び込み基礎コン打設となる。
ここまでYKKapの提示するマニュアル通りのプロセス。
ちなみに、ハイスピードでカーポート設置が実現する理由は、シーリングレスキャップと言って現地でコーキング材を注入する必要がないYKKapオリジナルの技術によるもの。
エクステリア業界では「革命」と見做されている。
鄭部長の言葉通り、職人さんに楽してもらいたいを地でいくイノベーションだ。
JIS生コンで基礎コン打設
続いて基礎コンクリート打設。
普通に18−8−20(N)と呼ばれるJIS生コンが到着。
これも、YKKapが提示するマニュアルの通り。
規格外の行いは一切ない。
で、こちらも「コンクリートテックにおける革命」イノベーションが始まる。
通常であれば、ここでおしまい。
コンクリートが固まってもらってからでないと次の工程にシフトできない。
あらゆる建設現場でコンクリート・生コンだけは特別扱いされる。
ボトルネックとされる。
固まるまでなんもできねー。
手待ちが発生する。
イノベーションの要諦
ここからイノベーションの要諦「造粒」プロセスに入る。
まさつぐさん、なんだか生コン車によじ登って生コンの様子を見ているようだ。
生コン車の中に入っているのは紛れもない単なるJIS生コン。
さっきまで基礎コン打設に用いられていたフレッシュコンクリートだ。
おや?そこに造粒材(Y弾)投入。
その後撹拌させること数分(高速撹拌なら2〜3分だが、薬剤飛散が懸念されるため低速で段取りがえの時間を利用して10〜15分攪拌することを推奨している)。
あら不思議。
手品みたいにさっきまで普通の生コンだったそれは一変造粒ポーラスコンクリート「オワコン」となり荷下ろしされている。
普通ならここで「終わり」なのに、次の工程(高強度セメント安定処理路盤としてのオワコン打設1層目)に直ちに移る。
終わらない、コンクリート打設、だからオワコンとも言えるね。
半日。
もちろん、途中昼休憩を1時間挟んでる。
作業開始は9時。
昼過ぎにはもう基礎コン打設が済み、直ちに路盤へ移行している。
明日のブログではいよいよオワコン完成までのプロセスを紹介したい。
2〜3日が1日で完了。
そのことで生まれるゆとり、時間、お金は多くの人々を幸福にするだろう。
シーリングレスキャップとオワコン。
2つのイノベーションがエクスショップを介して繋がった。
このことが果たしてどのように世界の景色を変えていくのか。
当事者として今からその変化が待ち遠しい。
宮本充也
オワコン工事一式原価例
(生コンビニ仕入れ配送料無料)
◆施工面積40m2
材料費 (配送料無料) | 80,000円 | 40m2 x 0.05m(50mm厚) = 2m3 x 40,000円(単価) |
---|---|---|
工事費 | 70,000円 | 2名 x 35,000円(日当) |
諸経費 | 7,500円 | 5% x (80,000円(材料) + 70,000円(工事)) |
合 計 | 157,500円 |
※単価:165,000円/40m2
= 3,938円/m2
◆施工面積60m2
材料費 (配送料無料) | 120,000円 | 60m2 x 0.05m(50mm厚) = 3m3 x 40,000円(単価) |
---|---|---|
工事費 | 95,000円 | 2名 x 35,000円(日当) + 1名 x 25,000円(手許) |
諸経費 | 10,750円 | 5% x (120,000円(材料) + 95,000円(工事)) |
合 計 | 225,750円 |
※単価:225,750円/60m2
= 3,763円/m2
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