先月18日に届いたLINEでのDMはなんと高校3年生から寄せられたものだった。卒業論文のお題を「舗装」「コンクリート」にしたいという若者からの問い合わせに発奮した人々の物語。今回は実際に施工が行われました。

若手の情熱に応える大人たち

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（高校生からのDM）
突然のご連絡、失礼致します。
コンクリートの発注に関して質問があり、生コンポータルのサイトから追加させていただきました。

そしてその質問なのですが、通常のアスファルト透水性コンクリートを少量で発注するにはどうすればいいのでしょうか。
私は現在大学付属の高校に通う高校3年生で、今年、卒業論文を書かなければならないのですが、そこで、その題材をコンクリートに設定しました。その為、実験に必要なコンクリートは1種類あたり35×35×6cm（約7ℓ）程度になるのですが、そのような規模での発注は可能なのでしょうか。仮に発注が不可能であれば、その発注元まで足を運ぶことも考えているのですが、他に良い入手方法などはございますでしょうか。

長文失礼いたしました。
ご回答頂ければ幸いです。

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⚫︎参考記事：【東京】「青年よ大志を抱け。現役高校3年生の卒業論文に協力します」

この物語は一通のDMから始まった。

未来を作る若き才能からの申し出。

エクスショップ・陽光物産らより材料無償提供

エクステリア資材ネット販売日本一のエクスショップ（加島社長）や乾燥モルタル・乾燥生コン製造の雄陽光物産（西野社長）らが若者の声に応えた。

必要材料は全て無償で届けられる。

道具もいたれりつくせりで用意してあげた

材料だけでなく道具も概ね大人たち（生コンポータルまーつぐ担当・コンクリートサロン志賀さん）が準備してくれた。

もし万が一こちらを読んでる高校生や大学生がいて困ってたらワンチャンDM打ってみるのもいいだろう。

至れり尽くせりで協力してくれるかもしれない。

態度にもよるが。

さあ、練ってみよう（ポーラスコンクリート）

まずは、お水の計量。

やってみることできっと多くの学びを得たのではないだろうか。

セメントコンクリートってやつは乾いて固まるのではなく化学反応（水和反応）が根拠となって硬化していく。

強度は水セメント比（W/C）に支配されるため、この値が小さければ小さいほど強度は大きく、つまり固くなる。

トロブネに透水性コンクリート（オコシコンの素）の結合材を投入。

続いて骨材（粗骨材・オコシコン用骨材）投入。

そんでもって今度は計量したお水をいよいよ投入。

あとは、かき混ぜれば製造は完了。

さあ、打設してみよう

あっけなく終了。

材料、めっちゃ余る。

ちなみにアスファルトも製造・施工してみました

こちらも、あっという間に完成。

左・横浜国立大学大学院生の志賀さんが右・現役高校3年生のために一肌脱いでくれた形だ。

ちなみに、志賀さんも修論に造粒ポーラスコンクリート（オワコン）を選んでいる。

これからいよいよ本格的に始まる卒論

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本日は誠にありがとうございました。
作業をお手伝いいただき、大変助かりました。
また、色々お話を聞かせていただけて、情報の提供までしていただいて、何から何まで本当にありがとうございました。
宮本様も、本日は諸事情でいらっしゃらないとの事でしたが、色々とサポートいただき、ありがとうございました。
まずは急ぎでお礼のLINEで失礼します。
（高3生からLINEグループに寄せられたコメントの引用）

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じんとくるね。

やって差し上げて本当によかったってね。

このことがきっかけで彼の中で何かが変わりそのことで未来が明るくなったら最高だね。

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皆さま
本日は暑い中、ありがとうございました。
微力ではございましたが、毛利さんのお役に立てたのであれば良かったです。
これから論文を執筆するにあたって、なにか分からないことがあれば、私で良ければお聞きください。
今後ともよろしくお願いします。
（こちら志賀さんからのコメント）

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互いに見知らぬ学生同士だってのにインターネット、コンクリートが共通項になってこんな交流が生まれる。

素晴らしい時代を生きていることを実感する。

僕ちん、いつまでも子供のつもりでおりましたが、いつしか後進を導く立場にいたのですね。

最近学生さんや若手の方々との交流が増えてきている。

いつしか導く側の立場に立っている。

若者を見ていると空っぽの容器に見える。

なんでも詰め込んだらいいと思う。

ガンガン経験すればいい。

そのことで自分の中で何かが変わりできることが増えている。

今、40代になって振り返ってみると、僕自身も座学とかではなく「当たって砕けろ」が最も学びになった。

Boys be ambitious.

ボーイという世代でもないが引き続き野心的に仕事をしてこうと思います。

宮本充也