長岡生コンクリート

オワコンロゴ

「撒いて踏むだけ」の簡単施工でDIYにも最適な、造粒ポーラスコンクリート「オワコン」。
オワコンは水を透すコンクリートなので、家周りの雑草・ぬかるみ・水たまり・猫の糞から解放されます。

2022/07/17

【愛知】「電気炉酸化スラグや電気炉還元スラグができるまでを視察」星野産商 #2

【愛知】「電気炉酸化スラグや電気炉還元スラグができるまでを視察」星野産商 #2

#1 では製鋼の過程で発生する不純物が電気炉酸化スラグ骨材の原石になるまでの過程を紹介した。#2 ではいよいよ原石が電気炉酸化スラグになるまでの過程を紹介する。オワコンの原材料として、CO2発生やエネルギー消費の少ない造粒ポーラスコンクリートへの道。



冷めて固まった鉱滓が骨材になるまで

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⚫︎参考記事:【愛知】「電気炉酸化スラグや電気炉還元スラグができるまでを視察」星野産商 #1

鉱滓の原石が取り出されるまでを楽しく見学してとってもおいしい鰻をいただいた(ごちそうさまでした!)後はお楽しみ原石が骨材になるまでの見学。

こちらは星野産商本社エントランス。

ロゴおしゃれだな。

応接で製品説明や会社案内を伺った後はいよいよ製造工程の見学だ。

原石をホッパーに投入

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こちらが鉱滓の原石を置いておくスペース。

まるで生コン屋さんの骨材ヤードみたいだ。

右手に写っているホッパー(受材装置)にホイルローダーで投げ入れる。

ここからベルトコンベアで最終製品になるまでのプロセス。

これ、まるっきり骨材屋さんのそれだ。

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ホッパーに入った原石(鉱滓)はまず磁選機(じせんき)と呼ばれる工程を踏む。

鉱滓にはどうしても鋼成分が混入してしまう。

#1 でも説明したように上澄とも言うべき部分が溶鉱滓であり、不純物であるからしてそれを取り除かなければならない。

出滓口から完全に不純物を取り除けるためにはどうしても少量の鋼成分が混入する。

逆に、溶鋼に鉱滓成分が混入するのは致命的にまずいためどうしても少量の鉄が混じる。

鉄が混じっていると骨材としてNGであるためそれを取り除くための大きい磁石の装置ということになる。

(いかん、普段コンクリートのことならスラスラ指が動くのだが、鉄のことになると頭が回らん)

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こちらが取り除けられた鋼。

これらはきっとスクラップとして再利用するんだろうな質問し忘れたけど。

破砕・ふるい

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こちらで寸法ごとに原石はふるいにかけられる。

ちゃんと聞いてなかったが破砕する設備もこの建屋の中にあるそうだ。

ちなみに、僕の知っている骨材メーカーと異なる点は建屋の中に全てが集約されているってこと。

なぜかと尋ねたところ、山奥でもあるまいし近隣に配慮して騒音・粉塵を防ぐためだそうだ。

また、クネクネとベルコンが迷路のようになっているのも、山奥と違って「土地ならある」状態ではない(名古屋近郊)から、省スペースを意識してのこと。

そして、いよいよ完成品へと向かう。

スラグ骨材完成

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上述のプロセスを経ていよいよ骨材として完成した電気炉酸化スラグ。

密度は大きく、吸水率は小さく、すり減り抵抗性は大きい。

舗装用骨材にぴったり。

さまざまな用途に用いられると聞くが、庭コン・生コンポータルらでは「オワコンの原材料」として注目している。

そもそも高炉に比べて電気炉の二酸化炭素発生量やエネルギー消費は少ない。

それだけでも今風、エコなだけではない。

なんと、骨材は多孔質であり尚且つCaOをふんだんに含んでいるそうだ。

供用中になんらかの方法で大気中のCO2や二酸化炭素との反応を促すことができれば。

CNの観点からも技術開発が期待されるというわけだ。


#2 では急足で電気炉酸化スラグ骨材が完成するまでの道を辿った。

話だけ聞いてる分には「普及しない理由はない」って感じだが他のスラグ骨材、例えば銅スラグやフェロニッケルスラグ骨材などと比べて普及は限定的。

しかも、同じ価格では購入されないという。

その理由はさまざまにあるだろうけれど、僕の見立てではやはり生コン産業がボトルネックになっているように思う。

#3 ではそんな素敵な電気炉酸化スラグ骨材がきちんと普及するために必要なことについて論じていきたい。

いいものが売れるのではない。

売れるものが売れるのだ。

その売れる理由は誰かが捧げてくれるもんじゃない。

自分自身の力で手にする。

理由をきちんと用意さえして仕舞えば、市場と顧客が拒絶する理由はもはやない。

それにしても、立て続けに専門性の高いブログで一般の方は辛かったね、ごめんね。

また次回!



宮本充也

オワコン工事一式原価例
(生コンビニ仕入れ配送料無料)

◆施工面積40m2

材料費
(配送料無料)
80,000円40m2 x 0.05m(50mm厚) = 2m3 x 40,000円(単価)
工事費70,000円2名 x 35,000円(日当)
諸経費7,500円5% x (80,000円(材料) + 70,000円(工事))
合 計157,500円

※単価:165,000円/40m2
= 3,938円/m2

◆施工面積60m2

材料費
(配送料無料)
120,000円60m2 x 0.05m(50mm厚) = 3m3 x 40,000円(単価)
工事費95,000円2名 x 35,000円(日当) + 1名 x 25,000円(手許)
諸経費10,750円5% x (120,000円(材料) + 95,000円(工事))
合 計225,750円

※単価:225,750円/60m2
= 3,763円/m2


宮本 充也

主な著者
宮本充也

1級(舗装・造園・建築・土木)施工管理技士/コンクリート主任技士・診断士/砂利採取業務主任者/採石業務管理者

危険物取扱責任者(乙4)/毒物劇物取扱責任者/日本農業検定(1級)/エクステリアプランナー(2級)/運転免許証(大型・中型)

勉強中の資格:宅建士

webリフォームローン
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