2022/07/20
【伊豆】《市長訪問》「世界一有名な半島」 創発で描かれるストーリーが始まっている #4
地域に関わる人と人とが自然と結びつき流れが生まれてそこにはさらに多くの脈が統合されていく。「世界一有名な半島」。地域を愛する人たちの創発は「市長訪問」という節目を迎えた。どんな地域にしたいのか。伊豆の国市 市長 山下正行さんを訪ねる。
世界一有名な半島へ
左から僕、山下正行市長、八の坊5代目望月敬太専務、大成ロテック渡邊清隆パイセン。
写真には写っていないがこの他にしずぎん増田さんや地元代議士細野豪志事務所の秘書真野さんも同伴してくれた。
物腰のとても柔らかな市長の前で僕は安心してこれまでの経緯を説明した。
40年以上ここに暮らしていること。
学業を終えて生コン一筋でこれまでやってきたこと。
NEDOのGI基金採択(RRCSら)をきっかけに大成ロテックの渡邊清隆さんに出会ったこと。
なんとも奇縁なことに渡邊さんは同じ中学(長岡中学校)の4期先輩であり、互いに道路・コンクリートと建設という意味では同様の領域を専門としてきたこと。
その脈がつながり、故郷に貢献できる観光インフラとしてのコンクリート舗装を作りたいと思っていること。
プレゼン資料作成はパイセンによる。
市道や市が管理する公園の園路に僕たちが作るコンクリートを舗装する。
または、鎌倉殿の十三人で注目を集める市内の名所・名刹に実装する。
立て看板で由来について説明を加える。
この舗装は100mでおよそ5トンのCO2を吸収固定し、練り水には地元旅館八の坊の温泉水が利用され、原材料(骨材)には地元インフラを構築する際に発生した「残コン」が100%利用されている
地域を訪ねる人は、コンクリートがCO2を固定できること、温泉や地域発生材でコンクリート舗装が施工できることを知る。
歴史と共に環境先端技術を学ぶこともできる。
つまり、インフラが観光資源になる。
八の坊駐車場の舗装を見学ください
八の坊望月敬太5代目が熱く語る未来都市伊豆地域。
自分だけがよくなればいいんではない。
同業、地域に関わる全ての人たちがより良くなる循環を作りたい。
誰もが「世界一有名な半島」という夢に向かって協業する過程で多くの人々が招かれ循環が生まれる。
経済循環は人々をさらに明るく照らす。
世界一有名な半島「伊豆」がさらに多くの人々を吸い寄せる。
地方創生の実践。
既に八の坊の協力を得て僕たちの挑戦は始まっている。
市長はそんな報告に「一度八の坊さんを訪ねて実際に体験してみよう」と約束してくれた。
コンクリートはあらゆる産業の交流点
コンクリートは「水の次に流通する材料」と言われ、コンクリートの恩恵に預かることなく暮らしている人に僕は一度もお目にかかったことがない。
弁護士も、床屋も、医師も、バーテンダーも、マッサージ師も。
必ずコンクリートに支えられた暮らしを送っている。
それはつまり、あらゆる人々をつなげるマテリアルと言い換えることができる。
地域に存在する飲食、旅館、行政、医療機関、学校、商業、工業、あらゆる属性はもれなくコンクリートと関わっている。
さらに、古来よりコンクリートは他産業の副産物(捨てればゴミ)を未利用資源として活用するのが得意だ。
製鉄の過程で発生する高炉スラグや発電により生じるフライアッシュなどがその最たる副産物である。
つまり、地域で発生した副産物や発生材を地域の生コン工場で加工され地域のインフラやマルチング、法面保護材その他として還元する可能性が大きいということを意味する。
⚫︎参考記事:【伊豆】「世界一有名な半島」 創発で描かれるストーリーが始まっている #2
生コン工場がハブとなり地域全体を横串でつなげる。
通気性の高い地域内外で新しい循環を生み出す交点として生コン工場が再定義される。
今までとは異なるいちご農家、クラフトビール製造所、柿畑、飲食・旅館、酪農、工業、商業のつながりが生み出される。
そんな夢を熱く語る僕たちを「面白いね」と優しく鼓舞してくださる山下市長。
どこにそんなコンクリートを舗装しようか?
あくまで僕たちは民間の事業者だ。
公共施設に無許可で実装させるわけにはいかない。
行政の協力が必須だ。
話頭に登ったのは、温泉場の道路。
つまり、先日駐車場に実装された八の坊も面する市道。
温泉で散水すれば打ち水効果でさらに路面温度が下がる。
往時温泉場を賑わせた下駄祭りの復刻版として「戦国裸足祭りなんてどうでしょう?」。
冗談とも本気とも取れない会話が続く。
廃墟となっている破綻した旅館(さかなや旅館)を解体した後のプールサイドや駐車場。
こちらも廃墟同然となり景観を著しく損ねている南山荘エントランスのアスファルト舗装。
交通規制をしにくいということであれば市役所が管理する庁舎の駐車場なんかもいいだろう。
「きっと注目を集めるね」
市長もノリノリのご様子。
また、地元代議士細野豪志さんの代理で同伴した真野さんは「湯ラックス公園なんかいいですよね!」と豊富なアイディアの一端を覗かせる。
誰もが夢中になって踊り出す新しい舞台が出現したかのようで僕も矢も盾もたまらない。
今後市役所も担当窓口や組織のあり方を整え僕たち民間事業者との連携を始めるための検討に移るという。
伊豆地域の民間事業者や個人の連携が伊豆全体を巻き込むプロジェクトへ
この活動を通して僕たちは次第に気づき始めている。
これまでになかった交流は新しい経済循環を生み出し、新しい導線を伊豆半島に生み出し始めている。
先ほどコンクリートの特徴については述べたとおりだが、道路の特徴は自治体の枠(縦割り)を超えて連続している点だ。
パイセン一流の視点だと思う。
また、ITの現代情報は劣化することなく世界中に伝播する。
僕たちの取り組みがやがて伝説となって語られる未来が見える。
まだ見ぬ多くの人々とのシームレスな交流は誰もの想像を超えた奇跡を生み出すのだと思う。
#世界一有名な半島
誰もが招かれ必要とされるプラットフォームとしての地方創生。
僕たちはその夢の只中にいる。
宮本充也
オワコン工事一式原価例
(生コンビニ仕入れ配送料無料)
◆施工面積40m2
材料費 (配送料無料) | 80,000円 | 40m2 x 0.05m(50mm厚) = 2m3 x 40,000円(単価) |
---|---|---|
工事費 | 70,000円 | 2名 x 35,000円(日当) |
諸経費 | 7,500円 | 5% x (80,000円(材料) + 70,000円(工事)) |
合 計 | 157,500円 |
※単価:165,000円/40m2
= 3,938円/m2
◆施工面積60m2
材料費 (配送料無料) | 120,000円 | 60m2 x 0.05m(50mm厚) = 3m3 x 40,000円(単価) |
---|---|---|
工事費 | 95,000円 | 2名 x 35,000円(日当) + 1名 x 25,000円(手許) |
諸経費 | 10,750円 | 5% x (120,000円(材料) + 95,000円(工事)) |
合 計 | 225,750円 |
※単価:225,750円/60m2
= 3,763円/m2
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