なぜ、オワコンが生コン（土間コン）よりも安いのか。賢明な生コンポータルの読者や視聴者の皆さんはご存知だ。圧倒的にオワコンちゃんの方が水を透さない土間コンよりも安い理由。改めてじっくりご案内致しましょう。

「生コンよりも高いですね」

当社（生コンポータル）は客だと思ったら誰に対しても無闇矢鱈と慇懃な態度を取る会社ではない。

メールなど問い合わせをするなら、それなりの礼儀ってもんを弁えてからしてほしい。

なんだ、たった1行で、「生コンよりも高いですね」って、何様ですか。

こちらは小松職員からご丁寧に数行のご案内をしておいて、それか。

絶対あなたにはオワコン売らないから、その辺で生コン買っておたく様で施工して（やれるもんならやってみな）苦しんでください。

当社は一切関知しません。

さようなら。

無料マッチングサービス「庭コン」を展開している生コンポータルには日々多くの問い合わせが寄せられている。

そのうちの大半は当然僕も目を通している。

一方、実際に受付対応をしているのは、当社小松職員と鈴木さんだ。

で、たまにこういった心無いメールが寄せられると、僕はすぐさまブチ切れるのだが、受付を担当している小松職員も鈴木さんもずいぶん心胆の練れている人たちであり、一応きちんとした返事をするだろうけれど、つけあがらないでくださいね。

おたく様みたいな、「俺は金を払う方なんだ、偉いんだ」とか思ってるやつは、永遠に世界の美しさを知ることもなく生涯を閉じておけ。

一方、こちらをお読みいただいている方々の大半は、礼節をわきまえた紳士淑女の皆さんだから、ここでは改めて、「どうして生コンよりもオワコンの方が安いのか」について解説していきたい。

生コンは「半製品」。ぽちって届くもんじゃない

紳士淑女の皆さんならご存知の通り、オワコン（生コンクリートの1つ）は生コン車に乗ってやってくる。

はい、どうぞ。

渡される。

困るでしょ？

ピンポンて鳴って箱に入って届いて封を開ければすぐに利用できるもんじゃあない。

こうやって荷受人である購入者は自分で施工（道具から何からを用意しなけりゃならない）。

今回問い合わせを寄せてきた人物はDIYでやろうとしていたらしいから（ていうか、絶対に売りませんけどね）その覚悟はあったようだ。

そうなると、単純に材料費だけの比較になる。

だから、「生コンよりも高いですね。」と1行メールを飛ばしたのだろうか。

僕なら、「どこかで生コン買ってください。当社は関知しません。」と返信するところだろう。

小松職員はどのように返信するのだろうか。

【材料】生コン1.5万円。オワコン3.0万円。オワコンの方が安い

生コンクリートは流動性の大きい物質として現地に届く。

一方のオワコンちゃんは、パチンコ玉とか雹みたいな感じで流動性はなくパラパラと落ちてくる感じ。

さあ、1行メールの方、生コン打設頑張ってくださいね。

規模は知らんけど（興味もないけど）、一般に駐車場の生コン打設は3〜5人の1パーティーで行われる。

仕上げをきちんとしたものにするためには、日当払って左官工を招聘しなければならない。

結構お値段が張る。

さらに、事前に、メッシュ配筋やらなきゃだし、路盤材もどこかで購入してきて、事前に施工済ませておかなければだし。

素人の1行メールの方、その自信があるんでしょうから、頑張ってください、当方は一切関知しません、ブログのネタにして笑うだけです、頑張ってね。

一方のオワコンちゃん、路盤もワイヤーメッシュもいらない、なんなら作業員も1人でOK、なぜなら材料がすぐに乾いてダメになったりしないから。

DIYerフレンドリーな材料なのであります。

ほら、ガチで1人で駐車場1台分施工しちゃってるでしょ、たった数時間で。

でも、1行メールさんは、この材料は永遠に買えません、安い生コンと心中してください。

ちなみに、1行メールさんが永遠に買えないオワコンちゃんは、水を透す土間コンです、生コンと違って。

プロ施工者向け「オワコンの方が安い」解説

多分、以下の記述見れば、わかってもらえると思う。

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土間コンとオワコンの施工手順比較

施工手順	土間コン	オワコン
1）掘削	200mm～	150mmに削減
2）残土処分	200mm × 面積	150mm × 面積に削減
3）路盤	100mm～	省略
4）メッシュ配筋	有	省略
5）コンクリート工	100mm～ 数時間から半日の水引を待ってから仕上げ	オワコン150mm 2層打設によりセメント安定処理路盤を兼ねる
6）養生	当日〜翌日は立ち入り厳禁	直後から歩行や軽作業可能（時短）

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ちなみに、上述にもある通り、作業人員は通常の土間コンに比べて50%〜程度で済みます。

規模によっては、たった1人で施工なんてのもいけます。

なぜって、メッシュが足元を邪魔していないから、生コン車直接のりいれしてくれて、直接荷下ろしすれば、一輪車で小運搬する必要ないでしょう？

生コン工場、施工者・DIYer双方にとってメリットが大きい。

だって、生コン屋さん、さっさと荷下ろしして、さっさと帰りたいから。

でも、1行メールさんは、そんなオワコンを買えません。

失礼な態度を取るとこうなるって、特に日本の消費者にはきちんと理解してもらいたいところです。

金を払うんだから、わがまま言わせろ、は日本だけですからね。

製造・施工・消費すべてが対等に互いを尊重して織りなすのがモノづくりです。

わかりましたか。

わからないでしょうね。

逆上してこの手のブログを書くと、これまた先方も逆上して「買わねえよバカ」くらいのメールが飛んでくるもんだ。

バカはお前だ、と言いたいが、グッと堪えたいと思います。

こちとら大人になったし。

ずいぶん成長したもんだ、我ながら。

僕たちはコンクリートに使命感を持って仕事をしている。

だから、蔑まれたりすると、やっぱりカッとなる。

でも、冷静に考えたら、蔑まれないように、ある意味では尊敬されるように、そんな仕事を心がけたい。

消費者のリテラシーというのだろうか。

僕は常に気をつけているつもりだ。

お金を払うときに、少しでもぞんざいな態度を取らないように、そのような印象を与えないように、注意をしている。

そんなことされるのが、大っ嫌いだからだ。

そんな生コンポータルですが、ムカついたら、どうぞブラウザを閉じてください。

どうぞ、どこかで、普通の生コン、買っといてください。

ご縁がなかったってことで。

さようなら。

僕たちはそんな仕事をしたくありません。

宮本充也