2022/08/16
【岐阜】《目砂利オワコン》「ご当地限定?! 生コン屋さんは地場産業。それぞれの地域でちょっと変わったオワコンを楽しもう」ライン生コン
生コンクリートは工業製品の1に数えられているものの、その原材料は全て天然由来であり製品も出来上がったものではなく現場で加工される「半製品」。多くの変数にさらされる生コンクリートだからこそ、「ご当地オワコン」のように「その地域でしか楽しめないオワコン」というあり方も成立する。
ライン生コンは目砂利オワコン
こちら、ライン生コン伊藤さんから共有されたご当地オリジナルオワコン。
⚫︎参考記事:【無料サンプル配布】「水を透さない土間コンを仮に採用している消費者・施工者・製造者がいたら教えてやってほしい」
こちら庭コン・生コンポータルで用意しているオワコンのサンプルとは確かにテクスチャが異なる。
伊藤さんによれば「目砂利」という骨材を採用しているそうだ。
目砂利って何?
と思ってググってみたが、見つからなんだ。
おそらくライン生コンさん周辺の地域で呼び習わされているのかもしれない。
気になる。
しかも、夏休み期間中だから伊藤さんに電話して「目砂利ってなんすか?」と聞くのも憚られる。
目砂利ってなんだ。
しかも、まーつぐも自然にさも当たり前のように「目砂利」を受け入れているから、人口に膾炙した言葉であると錯覚させられてしまった。
落とし穴だった。
超気になる、なんだ目砂利って。
目砂利オワコン脅威の透水性
そんな目砂利オワコン。
こちら伊藤さんから共有された透水性能デモ動画。
オワコンってすごいのが水を透す既往の透水性コンクリートの機能に加えて「保水」が特徴だ。
パーミアコンやドライテック、オコシコンなど既往のポーラスコンクリートは「ただ水が通過していくだけ」の構造と考えられている。
一方、オワコンなど新進のポーラスコンクリート(造粒ポーラスコンクリート)の特徴はモルタルペーストで骨材が皮膜されていることからモルタル部分が水を蓄えること。
貯留性能も既往のポーラスに比べて段違いに上がる。
また、保水するということは徐々に水が蒸散していくことを意味するためヒートアイランド抑制効果もさらに大きい。
目砂利オワコンは骨材サイズが小さいため均し安い
ライン生コン(株)伊藤様より共有
目砂利オワコン
めちゃくちゃ均しやすいし これは行けますよ!
との事です
また、見た目だけじゃなく、「均しやすい」という性質があるようだ。
そもそも通常のオワコンも均しやすさなど施工性については既往のポーラスを改善した製品だった。
ただし、造粒する前の生コンクリートに配合されている骨材の最大寸法が25mmとか20mmである場合確かにフィニシャビリティ(仕上げ性能)が低下することがわかっている。
一方、目砂利は見た目でも分かるとおり最大寸法が小さい(おそらく13mmとか?)ため、フィニシャビリティの改善が見られるのだろう。
※フィニシャビリティ:フィニッシャビリティー(finishability)とは、フレッシュコンクリートの性質を示す用語の一つ。コンクリートの打ち上がり面を、希望通りの平らさ・滑らかさに仕上げる際の作業難易度について、セメント量や細骨材の粒度を勘案して客観的に表わす。骨材の粒度や水量に問題がある場合、仕上げにくくなる。(引用:施工の神様)
いろんな地域のいろんな生コンを楽しもう
JIS A 5308に規定された工業製品と目される生コンクリートはキンタロウアメのようにどこを切り取ってもみんな一緒がお約束のように考えられている。
それが消費者に安心・安全を届ける。
確かに、そうかもしれない。
でもね、ちょっと無理があるんですよ、その考え方。
農業が自然環境と密接な関わりがあるように、コンクリート産業も自然環境の影響をモロに受ける。
全てが天然の恵に依存していて天候や気温、交通渋滞や現場状況など無限の変数にさらされて現場に届く半製品が生コン。
多様性とかっていうけれど、おおらかさというか、もちろん強度や耐久性など要求性能はきちんと満足した上でだけど、JIS A 5308 ももう少し大雑把で管理の対象を精密機械並みではなく現状に沿ったものにすべきだと常々思っている。
僕にとってコンクリート工学の恩人とお慕い申し上げているお二人の傑物からの薫陶と言ってもいい。
こちらの動画専門的すぎて一般の方にはちょっとアレかもだけど業界的には伝説の動画と目されている。
このお二人の対話の内容通りにJIS A 5308 が改善されるのであれば僕たち生コン従事者はより仕事がしやすくなる。
それはそのまま、より良い生コンクリートが創造されることを意味する。
ダイバーシティが強調される中で生コンだけが型に嵌められるのはおかしい。
嵌められるのは型枠だけにしてもらいたいところだ(うまいっ)。
今回のライン生コンの挑戦のようにそれぞれの地域でそれぞれの生コンが楽しめるってのも何やら楽しい感じがしませんか。
スタンプラリーを集める感じで全国の生コン(オワコン)を使ってみる施工者ができるとかね。
そんなオワコンはDIYも楽勝だよ
単価 | 送料 | 最低 注文数量 | ※ 参考価格 | |
---|---|---|---|---|
砂利・砂・砕石 | 15円/kg | 込 | 1000kg | 56円/kg |
乾燥生コン | 20円/kg | 込 | 1000kg | 33円/kg |
防草砂(乾燥モルタル) | 20円/kg | 込 | 1000kg | 33円/kg |
生コンクリート | 20円/kg | 込 | 1150kg | 33円/kg |
オワコン | 20円/kg | 込 | 2000kg | - |
オコシコン(透水コン) | 30円/kg | 込 | 2000kg | - |
ヌルコンDIYキット 駐車場1台分 |
17,000円 | 別 | 1セット | - |
ヌルコンDIYキット 駐車場3台分〜 |
52,000円 | 別 | 1セット | - |
※参考価格:袋タイプをホームセンターで買う場合の価格です。
DIY向け資材を購入するメリット
・重い袋タイプを運ばなくても、資材が自宅までトラックで届きます。
・工業規格と同じ配合なので高品質です。
・資材を置き配することができます。
DIY向け資材購入の注意点
・注文ロットは500kg刻みとなります。
・お支払いはpaypay、現金にて当日または事前決済となります。
ただでさえ施工しやすい、均しやすいオワコンであるからして、DIYも楽々できる。
普通の生コンじゃ、なかなかDIYってわけにはいかないもんね。
⚫︎参考記事:【静岡】「生コンも圧倒的《安さ》と《配送料込み》という破壊的条件で《全国一律》にお届けしてるよ」
そんなオワコンだが伊藤さんがおっしゃられているようにさらに均しやすいってんだから、試してみたくなっちゃうね、ライン生コンの目砂利生コン。
ご当地(岐阜県)限定のオワコンなんてちょっと素敵だよね。
静岡限定とか作っちゃおうかな。
パルプや温泉混ぜたりとかしてね。
って感じで夢広がる。
いよいよ本日はお盆休み最終日ってことになるのかな。
銀行やお役所などは昨日から暦通りに働いているようだけど。
僕はあまり変わり映えしない日常をお盆休み期間中も過ごしております。
ただ、不意の電話とかメールとかそういうのは少ないね確かに。
大型連休におけるブログ3本更新ってノルマはなかなか応えますよやってみると分かるけど。
で、これ、7年目に突入する習慣で、7年目ともなると結構当たりがついているというかなんとかやりおおせてしまう。
最初の1年〜3年はまさに地獄で血迷ったことを書き散らかしていたっけなあと振り返る。
大体僕のブログは最後の最後でこうした蛇足で結ぶのが習わしになってしまった。
さあ、次で今日も最後のブログだ。
秋を控えた時節柄ブログでも書いてみようか。
それではまた次回!
宮本充也
オワコン工事一式原価例
(生コンビニ仕入れ配送料無料)
◆施工面積40m2
材料費 (配送料無料) | 80,000円 | 40m2 x 0.05m(50mm厚) = 2m3 x 40,000円(単価) |
---|---|---|
工事費 | 70,000円 | 2名 x 35,000円(日当) |
諸経費 | 7,500円 | 5% x (80,000円(材料) + 70,000円(工事)) |
合 計 | 157,500円 |
※単価:165,000円/40m2
= 3,938円/m2
◆施工面積60m2
材料費 (配送料無料) | 120,000円 | 60m2 x 0.05m(50mm厚) = 3m3 x 40,000円(単価) |
---|---|---|
工事費 | 95,000円 | 2名 x 35,000円(日当) + 1名 x 25,000円(手許) |
諸経費 | 10,750円 | 5% x (120,000円(材料) + 95,000円(工事)) |
合 計 | 225,750円 |
※単価:225,750円/60m2
= 3,763円/m2
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