2023/01/12

【神奈川】「犬走にはオワコン、駐車場にはオコシコン。オワコンは車両が乗れないのか？」

シリーズ「オワコン、あれから。」今回は神奈川県相模原市の現場を訪問。家人の方にはお会いできず生の声はヒアリングできなかったが、路面滞水によるコンクリート表面の汚れもなく今も変わらずそこにあった。「犬走にはオワコン、駐車場にはオコシコン。オワコンは車両が乗れないのか？」

オワコンは犬走で駐車場には使えないのか？

犬走「オワコン、あれから。」

今や犬走のど定番「オワコン」のその後。周辺のコンクリートは非透水であることから雨水が滞留することでコケ・カビの繁殖、あるいは水分中の汚れ成分の残留を許し黒く汚れているのに対して、オワコンは今も当時の綺麗な状態を維持している。

オコシコン（駐車場）とのコラボ

接道部駐車場はオコシコン（ポーラスコンクリート）が採用されている。いずれも透水性コンクリートであることには変わりがないものの、「砂がない」ことから荒々しい見た目が特徴。当時「駐車場には実績豊富なポーラスコンクリート」と考えられていた。

【参考】ポーラス（オコシコン）と造粒ポーラス（オワコン）

ポーラスコンクリート（オコシコン）は「砂の入っていない生コンクリート（ポーラス構造）」であることから、粒砕石のゴツゴツをそのまま浮き彫りにしている（セメントペーストのみが被覆されている）。

一方、造粒ポーラスコンクリート（オワコン）の場合、「砂も含まれた生コンクリート（造粒ポーラス構造）」であるため、粒は砕石のゴツゴツをモルタルペーストで包むことで丸みを帯びている。これが施工中の保水性の成否を握る。

ポーラスコンクリート（写真は「ドライテック」）には砂が含まれていないため施工中の乾燥により骨材剥離などの問題が生じることもあるため、「施工店の腕を選ぶ」（施工店が見つけにくい）とされている。

【参考】施工当時の様子

オワコンの施工はオコシコンに比べてその特徴から「急ぐ必要がない」ことがアドバンテージ。そのため、「初めて施工する」施工店にとっても敷居が低いその証拠に一般・DIYerからの採用が相次いでいる。材料購入は生コンビニDiyから。

生コンポータルの「交渉代理」「現場立会」「直営施工」

生コンポータルには「オワコン」に「オコシコン」と2つのブランドがあるから一般の方にとってはちょっとややこしいかもだよね。
「施工会社が見つかりません」
ってお声も多く届いてるんだってね？？

簡易駐車場（～20m2の場合）の他材料との比較
材料	工事を依頼	DIY	透水性能	ＤIY難易度
砂利＋防水シート	10万円	4万円	〇	★
土間コン	15万円	5万円	×	★★★★★
旧製品ドライテック	22万円	15万円	◎	★★★★
オコシコン	20万円	13万円	◎	★★★
オワコン	9.7万円税込（※）	4万円	◎	★★

「オワコン・工事を依頼」以外は税別です。

※障害物撤去は含みません。
※掘削・残土処分・下地工など事前工は含みません。
※「オコシコン」の旧製品「ドライテック」の取り扱いは終了しました。

他材料との比較
	オワコン	オコシコン旧ドライテック	コンクリート（ベンチマーク）
経済性	◎ DIYするとなお〇	〇オワコンよりは高額	△ 人工や下地処理含
提供しやすさ	◎	△	◎
加工性	◎	△	✕
施工直後いずれにせよ直後は乗せない方がいい	〇歩行◎車△	△	✕
美しさ	〇	◎	✕-◎ 不可抗力によるムラなど
透水性	◎	◎	✕
お勧めの施工場所	簡易駐車場犬走	駐車場アプローチ	駐車場アプローチ

比較表では一般の方にもわかりやすくそれぞれの利点や欠点を一覧にしている。

コンクリートの専門家でない一般の方が混乱されないように、生コンポータルでは「交渉代理」（施工店への製品説明）や「現場立会」（施工に立ち会いコツを伝授）を行ってるんだ。
また、「どうしても施工店が見つからないっ」場合には「直営施工」（現地に直接お伺いして納品）までしてるから安心だね。

犬走から駐車場まで幅広く羽ばたくオワコンの現在

当時実績がまだ浅く若い材料だったため駐車場には敬遠されていたが、このところは積極的に駐車場に用いられるようになっているオワコン。コンクリートの空隙（水を通すための穴ボコ）はアスファルト他と違い熱や荷重で撓んだり、紫外線で劣化することはなく、恒久的な透水性が特徴（目つぶれが起きない）。

オワコンちゃん、オワコーン。お勤めご苦労様。
今朝は岡山出張で新幹線の待合室で寒さにブルブル震えながらblg1本目を締めくくろうとしている宮本さんですっ。
「犬走には、オワコン。駐車場には、オコシコン」はもう今や古いんだね。
なんでこんなことを堂々と言えるかっていうと、「コンクリートの性質」に由来しているんだ。
コンクリートはガラスや陶器の仲間（無機質）、一方、アスファルトやその他樹脂系舗装はビニル袋やペットボトルの仲間（有機質）。
1万年前の土器がそのままの姿で発掘されるように、無機質は基本的に永遠なるものなんだよ。
そして、オワコンもオコシコンもそんなコンクリートなんだね。
「コンクリートをもっと身近に」
でも、「知らない」ままだと、「存在しない」のと同じだから、みんなに喜んでもらえることはできないんだ。
「伝える」情報発信の役割はますます重要だね。
オワコンちゃん、オワコーン、頼んだよっ。

オワッコーﾝ‼︎

作者・宮本充也

オワコン工事一式原価例
（生コンビニ仕入れ配送料無料）

◆施工面積40m2

材料費 (配送料無料)	80,000円	40m2 x 0.05m(50mm厚) = 2m3 x 40,000円(単価)
工事費	70,000円	2名 x 35,000円(日当)
諸経費	7,500円	5% x (80,000円(材料) + 70,000円(工事))
合　計	157,500円

※単価：165,000円/40m2
= 3,938円/m2

◆施工面積60m2

材料費 (配送料無料)	120,000円	60m2 x 0.05m(50mm厚) = 3m3 x 40,000円(単価)
工事費	95,000円	2名 x 35,000円(日当) + 1名 x 25,000円(手許)
諸経費	10,750円	5% x (120,000円(材料) + 95,000円(工事))
合　計	225,750円