2023/01/13
【岡山】「雨天時のぬかるみや夏期の雑草を予防するために採用されたご当地製品スラッジオワコン爆誕」白石建設
岡山県。雨天時のぬかるみや夏期の雑草を対策するために採用されたオワコンはちょっと風変わりな製品。生コン恒常の困りごと「スラッジ水」を練り水として採用した本製品は「低コスト」「資源循環」「カーボンネガティブ」が揃い踏み。
ぬかるみや雑草をスラッジオワコンで
ご当地オワコン 岡山・白石建設
ご当地オワコンBefore。岡山県美袋駅近在の砕石場構内の雑草・ぬかるみを対策するために造粒ポーラスコンクリート「オワコン」が施工される。
なお、こちらのオワコンはいわゆる通常のオワコンとは異なり、特殊な配合が実験的に組まれ製造・施工された。
参考:【実証】「2023年スラッジがオワコンに!」スラッジオワコンの製造・施工
特殊オワコン(スラッジオワコン)の施工
今回のオワコンは通常のオワコンと比べて異例づくめとなっている。写真からは分かりにくいが生コン工場で発生するスラッジ水で製造した生コンクリートをY弾で造粒させたオワコンは通常よりも水酸化カルシウム量が豊富でありかつ水セメント比も大きいため二酸化炭素固定性が大きい。
何か特別なことをしたの??
生コン工場で大量に発生する副産物「スラッジ水」の処分コストは年々高騰し生コン工場の経営を圧迫するまでになっている。
今回のオワコンは白石建設武南さんの発案で練り水を全てスラッジ水にしたところが特徴なんだよ。
スラッジオワコン 施工After
施工After。砕石場の構内は元々雨天時ぬかるみや夏期の雑草に悩まされていたが、透水・保水性コンクリート「オワコン」で施工されることにより問題は解消される。
法面にもオワコンは施工され、構内の地盤は「呼吸するコンクリート」として大地が雨水を涵養するのを妨げない循環するコンクリートだ。
普段購入することのないコンクリ(オワコン)が納品されるまで
オワコンは雑草・ぬかるみ対策のみならず、最近では車路や駐車場といった用途にも用いられるコンクリート舗装だ。
もしかりに「オワコンほしいよっ」ってなった場合、そんな一般の方達はどうしたらいいの??
ただでさえ交渉相手がプロ施工者であることから専門用語に明るくない一般消費者のために生コンポータルが施工者向けに商品説明などを代行(交渉代理)し、未経験の施工者には無料で職員が派遣され現場に立ち会う(現場立会)。
止まらないラストワンマイルのイノベーション
動画は横浜国立大学と共同で検証された造粒ポーラスコンクリート(オワコン、granZ concrete)。比較的新しい分野の本製品は多くの大学、研究機関とも協働が進んでいる。
今回がそうであったように、オワコン(造粒ポーラスコンクリート)の研究・実装には実に多くの個人や団体が参画していて、SDGsを意識した様々なチャレンジが日々各地で生まれているんだ。
今回なんて「捨てればゴミ」のスラッジ水(汚泥)を活用して「脱炭素」「低コスト」「資源循環」をも包含した透水・保水性コンクリートの兆しが芽生えたんだからすごいよね。
スラッジオワコンのような新たなイノベーションはこれから指数関数の軌跡で伸びていくんだろうね。
ワクワクで、宮本さんちょっと脳みそ少年ジャンプ病発症しちゃいそうさっ。
さあ、オワコンちゃん、オワコーン。
僕たちの貢献をきちんと「伝える」情報発信して、もっとみんなのお役に立とうね!
よろしく頼んだよっ。
作者・宮本充也
オワコン工事一式原価例
(生コンビニ仕入れ配送料無料)
◆施工面積40m2
材料費 (配送料無料) | 80,000円 | 40m2 x 0.05m(50mm厚) = 2m3 x 40,000円(単価) |
---|---|---|
工事費 | 70,000円 | 2名 x 35,000円(日当) |
諸経費 | 7,500円 | 5% x (80,000円(材料) + 70,000円(工事)) |
合 計 | 157,500円 |
※単価:165,000円/40m2
= 3,938円/m2
◆施工面積60m2
材料費 (配送料無料) | 120,000円 | 60m2 x 0.05m(50mm厚) = 3m3 x 40,000円(単価) |
---|---|---|
工事費 | 95,000円 | 2名 x 35,000円(日当) + 1名 x 25,000円(手許) |
諸経費 | 10,750円 | 5% x (120,000円(材料) + 95,000円(工事)) |
合 計 | 225,750円 |
※単価:225,750円/60m2
= 3,763円/m2
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