2022/06/11
《ドットコン》「作業員不在の水を透す土間コンへの挑戦」PUMP MAN
衝撃デビューを飾ったドットコンに関して昨日(2022/06/10)生コンポータルでは高流動コンクリートによる打設実験が行われた。高流動(自己充填)であり、なおかつブリーディングレスであることから理想は作業員不在の水を透す土間コンの確立だ。
作業員不在の水を透す土間コン
設置された「穴の空いた土間コンクリート」ドットコンの型枠。
透水系コンクリート最後の形と言ってもいいだろう、ドットコンに用いられると想定されているコンクリートは通常の「生コン」である。
だから、全国どこでも手に入る、その汎用性が強み。
だが、僕たちはさらに高み、その先を目指した。
「作業員不在の水を透す土間コン」という理想だ。
こいつが魔法の薬、1m3に対して1ℓ添加し攪拌するとあら不思議、自己充填可能なほどにフローワブルな生コン(高流動コンクリート)に変身しちゃうのだ。
小澤さん曰く、「これ、ポンプ屋さんに渡したらバズりますよ。構造物はやばいかもだけど、土間とかならめちゃくちゃ喜ばれますよ」。
さすがはラストワンマイルに身を置く漢のコメントには迫力がある。
つまり、圧送×生コン工場がタッグを組めば、こちらもバズるプロダクトということができそうだ。
で、実際に、そんな高流動コンクリートでドットコンの打設をしてみたので、以下ご覧ください。
高流動コンクリート×ドットコン
見ての通りである。
元々スランプ12cm(硬め)の生コンを採用することでブリーディングを抑制する。
ただ、完全自己充填、というわけにはいかず、おそらく棒形振動機(バイブレーター)を使えば効率は改善するはずだ。
とことん締め固めることでエントラップトエア(気泡)は完全に除去され表面も自動的に緻密になるだろう。
金鏝を使って仕上げていた小澤さんによれば通常の生コンよりもブリーディングが内分仕上げが大変ということだった。
もう少し改善することで「仕上げのいらない」土間コンになるのではないか。
打設終了、その後の作業
打設終了したらすぐに蓋を撤去する。
左・PUMP MAN小澤さん、右・陽光物産西野社長。
施工After。
完成。
ポンプが利用できる水を透す土間コン「ドットコン」の完成だ。
これから多くの方々と共にドットコンの施工方法やコンクリートの配合がさまざまに検討される。
その先に理想とする「作業員不在の水を透す土間コン」ができたなら。
省人化・省エネ・資源循環・活炭素などの権化として注目されるドットコンの潜在性。
今後の発展から目が離せない。
宮本充也
オワコン工事一式原価例
(生コンビニ仕入れ配送料無料)
◆施工面積40m2
材料費 (配送料無料) | 80,000円 | 40m2 x 0.05m(50mm厚) = 2m3 x 40,000円(単価) |
---|---|---|
工事費 | 70,000円 | 2名 x 35,000円(日当) |
諸経費 | 7,500円 | 5% x (80,000円(材料) + 70,000円(工事)) |
合 計 | 157,500円 |
※単価:165,000円/40m2
= 3,938円/m2
◆施工面積60m2
材料費 (配送料無料) | 120,000円 | 60m2 x 0.05m(50mm厚) = 3m3 x 40,000円(単価) |
---|---|---|
工事費 | 95,000円 | 2名 x 35,000円(日当) + 1名 x 25,000円(手許) |
諸経費 | 10,750円 | 5% x (120,000円(材料) + 95,000円(工事)) |
合 計 | 225,750円 |
※単価:225,750円/60m2
= 3,763円/m2
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