2022/06/17
小池百合子都知事が生コン・残コンソリューション技術研究会(RRCS)の対談に登場する意義
ライフワーク残コンに関する社団法人(RRCS)の対談企画に小池百合子都知事が登場する。テーマは環境・建設・金融「自治体によるESG金融の現在と未来」だ。理念だけでは物事は動かない。金が動いてこそ、理念は達成されることとなる。
都市型残コンステーションが実装される東京都
⚫︎参考記事: 「内山アドバンス、大成ロテック、安藤ハザマらと協議した都市型残コンステーション構想について」
何かとお騒がせ・炎上させちゃったらしいが、そしてこの記事のどこがお騒がせ・炎上なのかが全くわからないのだが、東京都には今年試験的に残コンステーションが実装される。
残コンステーションで処理された生コン洗浄水・残水・残コンを全量利用して製造される粒状骨材(全骨材20−0)を100%で製造された造粒ポーラスコンクリートで東京都の地面を舗装する。
CPコンクリートの文脈も実装する予定だそうだから、きっとセメントは極端に減じられ、CCUなどがもりもり実装されるコンクリートになる。
「大地を削らない、汚さない、蓋しない、循環するコンクリート」
それを実現しうる残コンステーションが内山アドバンスや大成ロテックなどRRCSの手により東京都に構築される。
その東京都の知事がそのRRCSの対談企画に登場する。
自治体によるESG金融の現在と未来というテーマで登場する。
一体どういう意味があるのだろう。
小池百合子 × 野口貴文
最初、鎌倉殿の13人に登場する小池栄子が対談に臨むのかと思って驚いていたが、そうではないことに気づいた時にはもっと驚いた。
環境大臣を3期務められた経歴を持つ小池百合子さんが資源循環型社会の鍵たる「残コン」をテーマに冠したRRCSの対談企画に登場するというのだから。
流石に、マジで? と思いました。
その後、ふーん、って思いました。
⚫︎参考記事: 「GI基金採択の勢いで目指せ伊豆地方連携型のゼロカーボンシティ」
僕の専門はコンクリートであるから政治や金融のことには疎いのだけれど、それでも、本懐を遂げる、コンクリートを通して社会全体に貢献する、という時には切っても切り離せないのが政治と金融。
現在大成ロテックの渡邊清隆パイセンと計画しているゼロカーボンシティだって政治と金融は必須になる。
テクノロジー・価値は僕たちが作る。
地場産業生コンクリートで発生する副産物・未利用資源「残コン」を地域の中で循環させる。
今や猫も杓子もカーボンニュートラル、SDGsの渦中にあって、残コンが循環する過程でCO2を反応固定化し、さらにCCUを実装させ、公共インフラ(道路・園路・歩道など)に実装される。
供用中にも水酸化カルシウムやcーsーhのCaoとH2OとCO2が反応しさらに固定化する。
大地に蓋しない、ポーラスコンクリート。
そんなコンクリートインフラを整備するプロジェクトに例えばグリーンボンドが利用される。
グリーンボンドは債券金融商品であり、環境や気候にプラスの利益をもたらすプロジェクトに資金を提供するために使用されます。それらは、国際資本市場協会によって述べられたグリーンボンド原則に従い、その発行からの収益は、事前に指定されたタイプのプロジェクトに使用されます。 ウィキペディア(英語)
そんな理想のあり方に先鞭をつける。
僕は今回の小池百合子のRRCS登場にそんな将来像を見ている。
なぜって、それを裏付ける都心版残コンステーションはこの8月に実装・試運転を控えているのだ。
大阪万博残コンゼロを待たずゼロを目指せ
技術の発展スピードは地球環境の悪化と同様指数関数の伸びを強いられている。
2025大阪万博などと悠長なことを言ってられない。
実践が必要だ。
直ちに動く。
基礎は出来上がっている。
もとよりセメント産業は多くの廃棄物や副産物の受け皿となってきた。
その役割は無論コンクリートも同様である。
往時、石油精製の副産物の受け皿として道路があったように(現在では精製技術が進化して副産物・残渣としてのストレートアスファルトは発生しないと聞いている。つまりわざわざ作っているそうだ)、あらゆる営みの副産物の用途として、コンクリート、とりわけ、コンクリート舗装に注目が集まる。
しかも、CO2を固定化するというおまけ付きで。
大成ロテックらを始め、このことに気づいている道路会社は猛スピードで動き出している。
万博なんか待ってられないし、万博なんかOne of themだ。
だから、とりあえず残コンさんいらっしゃいのLINEグループからは抜けてみた。
特段他意はない。
引き続き、興味の赴くままに自分の行動を決めていきたいし、その結果は自分自身で背負っていく覚悟である。
なめんなである。
世の中のために必要だと感じ自分自身がやりたいと心から思うことだけに集中していきたい。
名誉とか評判には1mmも関心はない。
一緒にすんな、である。
閑話休題。
そんな僕であるからして、小池百合子がすごかろうとすごく無かろうと、関心の外である。
社会が必要とする姿に前進するために小池百合子さんが手段として役に立つのであればこれは利用しない手はない。
ただそれだけの関心だ。
大阪に先んじて、残コンゼロを通して資源循環型社会(ESG社会とでも言おうか)がメトロポリタン東京に実現するのであればこれ以上ない美しいストーリーではないか。
そんな東京の歩道は都外から訪れる人々のキャリーバッグに不都合なブロック舗装(インターロッキングブロックや平板)ではなく、大地を削らない、汚さない、蓋しない、循環するコンクリート、CCUをふんだんに実装した造粒ポーラスコンクリートであるべきだ。
違うだろうか。
そんな夢に先んじてバズってます造粒ポーラスコンクリート
家周りや犬走、駐車場など民間工事で絶賛バズ中の造粒ポーラスコンクリートの1「オワコン」。
僕は自分生コンキャリアの中でほとほと役所営業に飽いてしまっている。
バッヂやOBには平身低頭な役人も一民間人が訪ねると興味なさそうに名刺を目の前でゴミ箱にポイしたりする。
そんな奴らには毛頭ほどの価値を見出せない。
だから、民間のフェアなフィールドでここ数年活動している。
そして気づいたことだが、政治も金融も、欲しくもないのに向こうから勝手に寄ってくるってことだ。
本物の価値さえこしらえてしまえば、他に必要なもん・手段は向こう側から擦り寄ってくる。
だから、僕たちものづくりのラストワンマイルはとにかく自分たちが作っている価値を磨くことだけに集中しておけばいい。
余計なしがらみやグループの巻き添えになる必要は断じてない。
きちんとしたもんを作っていれば、小池百合子だろうと岸田総理だろうと、全ては手段だ。
かかってこいや、である。
という気持ちが、今回RRCS小池百合子登場という報に際して抱いた個人的所感である。
「別に」である。
なんもすごいことじゃない、である。
当然のことくらいに思ってます。
なんなら、いつでも外してください、この僕を。
外しても、外されても、絶対に必要とされるから、どうぞ。
やりたいことをやる。
自分で責任を取る。
以上。
宮本充也
オワコン工事一式原価例
(生コンビニ仕入れ配送料無料)
◆施工面積40m2
材料費 (配送料無料) | 80,000円 | 40m2 x 0.05m(50mm厚) = 2m3 x 40,000円(単価) |
---|---|---|
工事費 | 70,000円 | 2名 x 35,000円(日当) |
諸経費 | 7,500円 | 5% x (80,000円(材料) + 70,000円(工事)) |
合 計 | 157,500円 |
※単価:165,000円/40m2
= 3,938円/m2
◆施工面積60m2
材料費 (配送料無料) | 120,000円 | 60m2 x 0.05m(50mm厚) = 3m3 x 40,000円(単価) |
---|---|---|
工事費 | 95,000円 | 2名 x 35,000円(日当) + 1名 x 25,000円(手許) |
諸経費 | 10,750円 | 5% x (120,000円(材料) + 95,000円(工事)) |
合 計 | 225,750円 |
※単価:225,750円/60m2
= 3,763円/m2
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