2021/09/23
【奈良】「車乗らないんだけど、何cmまで厚みを減らしてもいいの?」久保田建材店・宮崎組
奈良県田原本町。「お疲れ様です。今回、急な案件だったのですが自社の顧客から透水コンの依頼があり納品させていただきました。先ずは、ご報告までに。現場指導も頼まれた為行って来ました」(池内さん共有)
製造:久保田建材店(担当:池内)、施工者:宮崎組(70m2、50mm厚)
久保田建材店の現場指導
「お疲れ様です。今回、急な案件だったのですが自社の顧客から透水コンの依頼があり納品させていただきました。先ずは、ご報告までに。現場指導も頼まれた為行って来ました」
久保田建材店池内さんからのメッセンジャー共有。
ありがたいことに、全国で協業する生コン製造・施工ラストワンマイルの方々から「ブログのネタにどうぞ」てな感じで現場共有をいただくケースが増えている。
⚫︎参考記事:【大阪】「あたかも集う人々の集積が一頭の巨大な獣のようにドライテックを見事短時間で完成させてしまう」久保田建材店
歩道なら50mm厚で施工されることもあるドライテック
「ドライテックどこで買えるの?」
興味を持った消費者は上記MAPなどを参考にしてプランや見積もりを「無料で」取ることができる。
最近では相見積が当たり前になっているし、あれこれ見比べてみるのもいいだろう。
ある程度絞り込まれたら、「その見積もり大丈夫?」あとじゃん先生では無料でその見積もりの妥当性を診断し添削して回答してくれる。
安心のサポート体制だ。
で、今回は奈良県の現場。
奈良は探していただくとお分かりのように、体制がまだまだ手薄な地域の1つでもある。
今回はフットワークに定評のあるお隣大阪府は八尾市の久保田建材店に白羽の矢が立った。
とにかくすごいのなんのって、これが大阪のノリかと思わせるとにかく前のめりでやる気満々の生コン屋さんだ。
「男の業界」と思われがちな生コンにあって、女性社長がリードする女性が元気な組織でもある。
物事に対して「はいかYESしかない」みたいな雰囲気だ笑。
透水性コンクリートの納品だけでなく、現場指導まで依頼されたという。
先日の見学会に至るまで、彼ら自身で何度も試験練りを行い施工の手応えを得ている。
久保田建材店に頼んどけば間違いない。
通常は100mm(駐車場タイプ)であるところだが、「車乗らないんだけど、何cmまで厚みを減らしてもいいの?」はよくある質問。
もっともな心理であって、100mmと50mmでは材料原価が半分になる。
そりゃ、なるべく薄く薄くと考えるのは世の常。
で、製造者としては「いや、とりあえず100mmを推奨します」ってのは、「たくさん売りたいから」とかではなく笑、きちんとした理由がある。
ちょっと専門的だけど解説すると、コンクリート舗装版は収縮・膨張することによって挙動することがわかっている。
スルメイカを想像して貰えばわかりやすいかも知れないが、硬そうに見えて実はペロンと反ったりするのがコンクリート舗装版なのだ。
で、この反りは端部に「浮き上がり」という形で顕在化する。
端部がペコペコ浮き沈みしてしまうのだ。
それを避けるためにはもうT版厚確保しか方法がない。
(あるいは、お勧めできないが、タイバーのような治具で無理やり固定するか)
だから、100mmでどうぞ、って言っている。
でも、やっぱりない袖は触れないってケースも当然ある。
その場合は今回の現場でも見られるように「施工スパンを極力細分化する」という方法が考えられる。
インターロッキングや平板ブロックもそうだが、細切れになればなるほど挙動は小さく目立たなくなる、という理屈だ。
つまり、端部の反り上がりを押さえ込むことができる。
目地だらけになっちゃうけどね。
あるいは、「とにかく安く排水・雑草を対策したい」ってことならば、雑草・水たまり対策コンクリ「オワコン」が考えられる。
ドライテック同様の施工要領で仕上げられるポーラスRCCPは雑草を抑え、水も通す。
こちらなら、真砂土舗装同様30mm厚でOKだから、原価は750円/m2程度で非常に経済的。
「生コンをもっと身近に」
生コンをより知ることで建設現場はもっと明るくなる。
もっと喜びが溢れる。
そのことを僕たち生コンラストワンマイルは知っている。
70年産業は自分たちの価値を全く外部に発信してこなかった。
給料安い残業地獄なのに憧れられる飲食やアパレルに対して、給料そこそこ取れるし残業も少ない生コンは職業として憧れられ選ばれることが絶えてない。
これは、情報発信を怠ってきたからだと僕は考えている。
決して卑屈になる必要のない職業。
むしろ、これから脱炭素やサステナブルな社会を考えた場合リーダーシップを握る仕事の1つとして僕は誇りに思っているくらいだ。
その生コンには情報発信が絶対に必要だ。
「知られていないことは存在していないのと同じこと」
至言とし、引き続き一々の現場を埋もれさせることなく、伝えていきたいと思う。
宮本充也