2022/04/12
「無人・フルリモートの生コン工場を目指そうぜ!」生コンキャンプ(2022/06/03)
先週(2022/04/08)生コンポータルの運営するkr(研修リゾート)では生コンキャンプキックオフが開催されていた。現在の生コン産業、生コン業態に課題意識を持っている、それぞれ異なる地域で操業している生コン工場ラストワンマイルが集まり白熱した議論が交わされた。
生コンキャンプ キックオフミーティング
キックオフミーティングに祭して、特段何も用意していなかった。
ただ、言い出しっぺの僕から冒頭以下のようなご挨拶を申し上げた。
生コン工場、生コン業態は既に陳腐化している。
硬直化した閉鎖的サプライチェーンの「底辺」に僕たち生コン工場は鎖で繋がれ、がんじがらめになっている。
透水性コンクリートや残コンソリューションの普及促進の過程でそれを嫌というほど実感した。
今、必要なことは、生コンというプロダクトの改善やイノベーションではなく、産業構造そのものの刷新だ。
そのためには、地域や枠組み・規制(独占禁止法適応除外やJIS A 5308)で互いに分断孤立している生コン工場が個者で努力していても成果は上がりにくい。
課題意識を共有し、何かしらの実践を果たしたいと思っている生コン工場がさながらキャンプのように必要に応じて参集し、実例を学んだり意見交換を行う。
生コンキャンプの先に流動的で開放的な新しい建設・コンクリート産業が創造されることが希望だ。
学べ!各社の情報共有
各人からの自己紹介、そして、生コンキャンプに寄せる期待や、やってみたいことなどの意見交換をするに従って、話頭は工場における情報共有に及んだ。
たとえば長岡生コン(生コンポータル)では経営成績(月次決算)の内容から、現場調査の結果に至るまで、全てが工場運営に関わる全員に共有されている。
代表取締役から配送(生コン車の運転など)担当に至るまで、タイムラグなく同じ時間に共有される。
組織の中にある情報は組織に関わるすべての人々に共有される。
何もかも。
だから、不正や誤謬が起きにくい。
情報に分断がないから、階層も生まれにくく、当事者意識が醸成されやすい。
(引用:https://safie.link/)
また、白石建設武南さんからはセーフィーの共有があった。
チャットを利用するのではなく、まさに「その人がその環境で知覚していることをすべてて記事共有」ができるサービスだ。
オフィスに居ながらにして現場にいる人が体験している全てが共有される。
さらにAGE Phoneは同じく白石建設武南さんからの共有。
こちらは、出先や自宅で「事務所にかかってきた電話をスマホで受ける、保留も転送もできる」アプリ。
つまり、顧客からしたら事務所に電話したはずなのに、受信者は自宅のお風呂で半身浴してました、みたいなことが可能。
「なんか、やけに、声が反響してるね?」みたいな笑。
また、Googleスプレッドシートなどクラウドサービスを使った配車状況の共有など。
そして、僕たちは気づいたのだった。
「あれ? 無人の生コン工場もワンチャンいけるのでは?」
座学だけじゃない。体験できるのが生コンキャンプ
キックオフが当社生コンポータルの運営するkr(研修リゾート)で開催されたこともあり、ディスカッションの後はオワコン(造粒ポーラスコンクリート)の施工体験会となった。
⚫︎参考記事: 【kr】「生コンポータルの研修リゾートこんな感じになってます」宮垣建設
生コンキャンプはなるべくなら座学に偏らず体験ができる場であったらいいなと僕は個人的に願っている。
そして、やっぱり、これ。
懇親会。
kr屋上にはガーデンバーや焚き火、BBQグッズが完備されており、満開の桜を愛でながらお昼に話しきれなかったあれこれを楽しく交わす。
こんな時に、新しい企画やアイデアが思いつくものなのだ。
「生コン英雄歴訪」
これも、懇親会の時に飛び出した企画。
生コン業界にいる人なら知っているってくらいの有名人をみんなで突撃してディスカッションしようよの会。
たとえば、話題に出たのはこんな人たち。
宮崎県ごとZENNAMAから抜けちゃったアウト中のアウト木田組生コンの木田会長。
首都圏に16工場を展開する125歳まで現役を貫くと豪語する恋人募集中の80代社長、内山アドバンスの柳内光子。
あるいは、常に最先端に果敢に挑戦し続ける自己治癒コンクリートやカーボンキュアでお馴染みの相澤高圧コンクリート相澤社長。
これからの生コン業界を僕たちが創造していく上で直接薫陶を受けるべき価値のある偉人、英雄の皆さんとの交流。
早速、木田組生コンの木田会長には息子さんの木田社長を介して打診し始めている。
生コンキャンプのスピンオフ企画としての成長が期待される。
次回は6月3日(金)白石建設・岡山で第1回生コンキャンプ
キックオフに参加したみんなは異口同音に「久しぶりにたくさんの刺激を受けた」とおっしゃっていた。
この僕自身もそうだった。
やっぱ、生コンって面白い。
そして、こんな刺激的な体験を一部の人たちで独り占めするのは勿体無い。
もっともっと多くの生コン関係者とリモート・ライブ交々で共有すればきっと建設・コンクリート産業はもっとステキになる。
間違いない。
手応えがすごい。
そこにいる誰もが、生コンキャンプをやりたい、参加したい、ということでは一致していた。
だから、第1回は生コンDXや女性採用などをテーマに岡山の白石建設を舞台に開催することになった。
「【オニタイジ】GNN第25回技術勉強会 in 【岡山】」が開催されたいわくつきの場所だ笑。
このうねり、きっと誰にも止められないほどに大きく膨れ上がっていくのだと思う。
「会長を選任しよう。執行部でコントロールしよう」
そんなジジイの出る幕は最早ないね笑。
やっぱ、生コンに従事している人みんな、課題を持っている。
やりたいと思っていることがたくさんある。
でも、できなくて、苦しんでいる。
何事も一人じゃ何もできない。
依存するのではなく、明確な目的のもとに、あたかもキャンプやビバークのように、集まろう。
目的が果たされたら、解散しよう。
興味があれば行けばいいし、興味がなければ行かなければいい、それだけのこと。
キックオフでボールは見事に天空へ突き刺さるように蹴り出された。
宮本充也