2022/06/01
「トンボマークでお馴染み日工の社内ベンチャー《日本鉄具製作》を見学してきました」
大量の鉄を仕入れてプラントを建造しているメーカー日工では昨年キャンプギアを製造・販売する社内ベンチャー日本鉄具製作がローンチしている。ご縁のある会社でもあり比較的アウトドアと近いエクステリアを専門としているエクスショップや、興味を持った白石建設、そして生コンポータルで現地を視察した。
日工がキャンプギア?
⚫︎参考: 建設機械メーカー発の無⾻なキャンプギアブランド「⽇本鉄具製作」 20枚のステーキを同時に焼ける大型焚き火台が登場! 日本鉄具製作「ファイヤーサークル」
生コン業界お馴染みの日工といえばバッチャープラントのメーカーさんだ。
そんな日工がアウトドアの分野に進出した。
生コンポータルの協業先エクスショップの領域であるエクステリアとアウトドアは近いこともあり一体どんなもんかと西明石にある日工本社を訪ねた。
いつ伺っても明るい対応で歓迎いただく日工本社だが今回のようむきはキャンプギア。
こちらファイヤーサークルは組み立て式でポータブル。
容器の中に焚き火や炭火を入れれば鉄板(軟鋼)が熱せられBBQができる。
また、井桁で組んであるところに鍋を置いて調理もできる。
100年企業日工の50年前
立ち会っていただいた日工の岡本さんによれば50年前の日工はスコップ屋さんだったそうだ。
キャンプギアをリリースしているブランド「日本鉄具製作」は当時の商号「日本工具製作」を一文字変えたもの。
当時の職員の皆さんは現代の日工がバッチャープラントメーカーになっているのは想像の範囲の外だったという。
「もしかしたら、数年後日工はキャンプギアメーカーになっているかもしれない」
岡本さんのコメントは俄かに想像しにくいが、50年前の方々がそうであったようにキャンプギアかどうかは別として全く別のブランドとして日工が認知される未来があるのかもしれない。
今いる職員さんや取引先が全く想像できないような変化。
そういう意味では、常に将来の一部は既に今起きているということができる。
今を大事にするということはどの企業や個人にとっても大切な姿勢だと改めて気づく。
50年後の生コンは?
日工がそうであった(そうである)ように、生コンも50年前には現在の在り方を想像できなかっただろうか。
50年前にはすでにバッチャープラントは存在していた。
その当時も今も基本的に機構は変わっていない。
トップに各種材料を荷上げして重力で落として製造する仕様だ。
取り立てて変化がない。
昨日「残コンさんいらっしゃい!」のチャットグループで鹿島の菅谷さんから「なんで生コン伝票って電子化しないんですか?」とごくごく素朴な疑問が話題共有された。
多くのコメント・リアクションがついた。
なんで、他の産業は変化しているのに、生コンだけが変わらない。
そして、これは、このままずっと永遠に続くのか。
ここから50年今とさほど変わらない生コンの在り方が許されるのか。
日工の50年前の職員さんが今を全く想像できなかったように、50年後は僕自身も含めて全く想像できないような形が生まれているのだろうか。
そして、もしその未来がそんな想像できないものだったとしても、その予兆は必ず今の中に存在しているはずだ。
冷静に今生コンで生まれている萌芽を見つめる姿勢が重要なんだと思う。
既存秩序とされている独占禁止法適応除外やJIS A 5308にとらわれることなく。
未来とは、現代の僕たちがやったことも見たこともない世界であるはずだ。
そんな未来を作るためには誰か1人のちっぽけな頭脳や特定の組織に頼ってる場合じゃない。
すべての参加者がとにかく機会を見つけ出し、その機会や問題に対してすぐに反応・行動を起こすことが求められる。
アジャイル開発やティール組織などで取り上げられている手法だ。
高速のpdcaをすべての辺境・ラストワンマイルが繰り返す。
誰かの指示を待つ必要はない。
未来とは橋やビルのように設計図が描けるようなもんじゃない。
だから、指示待ちやフォロワーなんかいらない。
僕も辺境の細胞の1として、世界の中で感じ得る何かに呼応して自分の姿を高速で変えていきたい。
僕は早く未来を見たい。
今後の日工の変化も楽しみに注目していきたい。
宮本充也