2022/07/19
【企画案】「工業組合単位でZENNAMAを抜けてもどうして大丈夫なのか?」生コンキャンプ
6月に第1回を催した生コンキャンプは義務とかではなくただただ生コン工場として抱いている興味・関心のみを入場許可証として張られるイベントだ。僕たち産業はなぜか組合またはアウト工場という二項対立で序列されている。企画案として第2回は宮崎県を訪ね「工業組合単位でZENNAMAを抜けてもどうして大丈夫なのか?」を探ることで今後の生コン工場のあり方を模索したい。
(写真は5年前に撮影されたもの)
組合員 or アウト工場
⚫︎参考記事:「生コン製造業に男性が向いていない理由。余計な忖度、求められてもいない自分の価値出しをしようとする」第1回生コンキャンプ in 岡山
6月に岡山で張られたキャンプのお題は「生コンDX」「生コン女性活用」の2本だて。
それはそれは盛り上がった。
やっぱ、動員的なイベントは盛り上がらない。
一方、生コンキャンプは興味と関心のみが入場許可証。
アウトだとか組合員だとか全く関係ない。
生コン工場であればそれでいい。
忖度必要ない。
仕事ですらない。
気分で開催するかしないかが決まる。
組織ですらないから定期的に開催するってことでもない。
そんなだから僕も「やらなきゃ」とか「やるべき」とか一切考えてなくて、ふと以下のような疑問が降りてくるまでは忘れていたくらいだ。
そういえば宮崎県生コン工業組合って県単位でZENNAMA抜けてるけどどうして成り立ってんだろ?
こういうのってタブーだったりするんだろうか。
でも、疑問が湧いてきたらそのまま放置できない性分でもある。
また、ご当地のカリスマ理事長木田正美さんには木田組生コンの木田正隆社長を介して生コンキャンプ対応許可はいただいている。
そもそも生コン工場はZENNAMAをピラミッドの頂とした支配構造が敷かれている。
頂のすぐ下には地区本部と言って、たとえば静岡は東海地区本部という本部に所属していることになる。
そこから、県の工業組合(例えば静岡県工業組合)、その下にはそれぞれの協同組合(うちの所属は静岡県東部生コンクリート協同組合)、そして工場って感じの序列。
秩序はその階層に属さない生コン工場を「アウト工場」と呼称し先だっての小島建材店もそのように指摘されているように「ならずもの」として見做される。
⚫︎参考記事:#JISを作ろう 「小島建材店のニュースは誰かが責任を取っておしまいにしてはならない」(月刊残コン Vol.59)
だから、僕たち生コン工場はアウトに出る=怖いというインプリンティングをされてきた。
事実、僕の知る限りアウト工場で操業されている生コン工場はなかなかにして覚悟を持ってアウトになった背景を持っている。
一癖ある、といえばそうかもしれない。
こんなアウト工場静岡県東部にいたらめんどんくせーな、という工場ばかりだ。
そして、組合にいるメリットといえばメリットである「独占禁止法適応除外」つまりはカルテルは組合(ZENNAMAをいただきにした階層構造)に所属していることで恵まれることのできる役得なのだと知らぬ間に認識していた。
ZENNAMAに所属してなくても独占禁止法適応除外は適用される?
一方、宮崎県内でもいまだに協組協販が敷かれているようだ。
我ながらなんたる思考停止。
やはり、現状や秩序を思考停止で不用意に受け入れてしまってはならない。
なんでも疑って見なければ発見てのはない。
ZENNAMA(業界秩序)を県単位で抜けてみせる。
それを果たしたカリスマ木田正美は現在もほぼ伝説とされ今も工業組合に君臨されている。
これ、会っといた方がいいんじゃないか。
色々おもろい話聞けるんじゃないか。
そうは思わないだろうか。
もしかしたらそこに現状の秩序とはまた別の世界が広がっているのかもしれない。
そのことで、アウトまたは組合員という二項対立で序列され抑圧されてきた生コン工場という業態に新しい可能性を見出すことができるのではないか。
また、同工業組合はRRCSでもご一緒させていただいており、さらにはコンクリート舗装の普及推進に力を入れていらっしゃる。
⚫︎参考:https://www.kyuukennippou.co.jp/?p=34886
それ以外にもあれこれ楽しい話を聞けそうだ。
というわけで、第2回の生コンキャンプはこのテーマでいきたいと思います。
興味があったら集まろう。
あんまなかったら来ないでね。
詳細は事務を買って出てくれている池上さんから木田正隆社長に連絡を入れて日時など決まると思う。
だけど、なんかここ最近コロナがまたお元気になってきているので、ちとめんどいなその辺りが。
せっかく宮崎に行くんだから美味しいものとか温泉とかも入りたいし。
違うか。
それにしても、マジで、工業組合ごとZENNAMA抜けちゃうんだから、まず、マジ、ウケるよね。
やれるってのはわかるけど、やっちゃうってのはほんとすごい。
そんな男の生き様に触れるだけでも触発されちゃいそうだ。
そして、最後に。
僕は別にZENNAMAを頂にした秩序を否定しているわけじゃない。
JIS A 5308 や 独占禁止法適応除外 が果たしてきた成果は素晴らしくその貢献は揺るぎないものだとさえ思っている。
事実、当社はJIS工場を運営しているし、ご当地生コン組合にも所属している。
恩恵を十分に預かっている。
一方、多かれ少なかれ誰もが現状に違和感を感じているはずだ。
このままではまずい。
どうして新しくイノベティブで世の中に貢献するだろう生コンクリートが結局普及しないのか。
ソフトウェア(技術開発)ではなくハードウェアやOS(産業構造や慣習)に問題があるのではないか
僕が立てている問いはここにある。
仮にそれがZENNAMAをいただきにおいた階層構造だったとしたら、その問題を解決(OSのアップグレード)すればいいだけのことだ。
今の構造(ハードウェア)を利用し且つ OSをアップグレードすればいいだけの話だ。
現状に課題意識を持っていない生コン工場職員はいない。
もしいたとしたら、そんなやつお馬鹿さんだ。
コンクリート産業に身を置く全ての人たちはこれらの問いから目を背けてはならないと思う。
秋頃にキャンプはれたらいいなと思ってます。
宮本充也