2023/10/15
【まさ固】「スラッジ水など副産物だらけで製造されるから圧倒的コスパ」【まさ粉】
岡山県。いよいよ白石建設でも始まった、流し込むだけ固まる砂「まさ固」(流動化処理土「イワモル」)。先行商品「オコシコン」「オワコン」を圧倒するコスパ「まさ固」その理由について詳しく解説。
白石建設でも始まった「まさ固」
先行する「オワコン」「オコシコン」を圧倒するそのコストパフォーマンスの秘密について迫りますー。。
流動化処理土「イワモル」は応用され、流し込むだけ固まる砂「まさ固」としてこのほど白石建設でも防草材料としての製造・販売が始まった。
「まさ固」の製品管理
スランプ試験と呼ばれるQCの1つではフレッシュ性状(施工しやすさなど)がわかる。
こちら、「フロー試験」と呼ばれる流動化処理土のフレッシュ性状を把握するのに用いられ試験方法。通常であれば、フロー(流れ広がる)ところだが、まさ固にはさほどのフローは求められずこのような結果となった。
「まさ固」の施工はレーキなどで敷き均す以上終わり
こちら、敷き均された「まさ固」はこれで完成。「オワコン」や「オコシコン」のように「転圧」「締め固め」といった仕上げ工程が不要であり圧倒的な施工しやすさが「まさ固」のウリ。
ちなみに、そんなにすげえ簡単に施工できる「まさ固」はやっぱり高えのか??
気になる「まさ固」のお値段は?!
単価 | 送料 | 最低 注文数量 | |
---|---|---|---|
オワコン | 30,000円~ /m3 |
込 | 0.5m3 |
おこしこん | 40,000円~ /m3 |
込 | 0.5m3 |
まさ固 | 20,000円~ /m3 |
込 | 0.5m3 |
生コンクリート | 15,000円~ /m3 |
込 | 0.5m3 |
オワコンの素(Y弾) | 10,000円 /1m3分 |
別 | 1袋 |
バルチップ | 5000円 /1袋 |
別 | 1袋 |
ドットコン型枠 (1枚あたり0.81m2) |
3,800円 /枚 |
別 | 1枚 |
ヌルコンDIYキット 駐車場1台分 |
17,000円 /kg |
別 | 1セット |
ヌルコンDIYキット 駐車場3台分〜 |
52,000円 /kg |
別 | 1セット |
オワコン袋タイプ(オワモル) | 1,500円 /袋 |
別 | 1袋 |
「オコシコン」が1m3(100mm厚で10m2程度)40,000円〜、「オワコン」が1m3(50mm厚20m2程度)30,000円〜であるのに対して、「まさ固」は1m3(50mm厚20m2程度)は20,000円〜と、圧倒的なコスパを誇っている。
まさ固はなんでこんなに安いの?!
①残コン由来のスラッジ水
「まさ固」製造に用いられる水は「スラッジ水」といって通常生コン工場では処分するのに費用がかかるものを「アルカリ刺激」を期待して採用している。これにより、生コン工場は製造するごとに処理コストが減じられる。
②結合材(高炉スラグ微粉末)
さらに結合材にはこちらも製鉄所で発生する副産物・高炉スラグ微粉末(引用:JFEミネラル)を用いており、さらに使用量(単位結合材量)も50〜100kgと小さく抑えられているため、「安い」。
③残コン回収骨材・粒状骨材
こちら回収骨材は残コンから得られるものであり、スラッジ水同様に処分するのに費用がかかるものであることから、「まさ固」のコスト圧縮に貢献している。
キーマテリアル「まさ粉」は2,000円/m3/袋で販売
なお、生コン工場従事者であればお分かりのように原材料費「ほぼほぼ無料」で製造できる「まさ固」にはキーマテリアル「まさ粉」を生コンドラムに直接投入となる。なお、「まさ粉」のご注文は生コンキャンプの混和材注文フォームから(生コン製造者限定)。
HAYN隊では製造パートナーを募集しています!
なお、固まる砂「まさ固」の基礎研究はHAYN隊らによって推進されている(写真はHAYN隊長・横浜国立大学・細田暁教授)。HAYN隊では、「まさ固」製造パートナー工場を募集している。
関連記事:「コンクリートの社会実装なら《HAYN隊》にお任せ! まずは、玉名市(熊本県)に駆けつけます!!」
「コンクリートをもっと身近に」
流し込むだけ固まる砂「まさ固」は人類普遍の悩みでもある「防草」をテーマにしているし、「オワコン」「オコシコン」を凌駕するその施工しやすさと、さらには圧倒的なコスパから、間違いなくバズります、はい。なお、「防草」が目的の「まさ固」は「オワコン」「オコシコン」と違って透水性を有してはおらず、「難透水性」となっております、あしからず!
オワッコーン‼︎
流し込むだけ固まる砂「まさ固」も「オワコン」「オコシコン」同様ご愛顧の程よろしくお願い申し上げまっす。
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。