2022/04/09
「逼迫するダンプ・リサイクル砕石の代用として残コン由来の造粒ポーラスコンクリートを工事用道路の材料として適応する」
昨日、生コン工場らの集まりが開かれた中、白石建設武南さんから提示されたアイデアは誰もが驚愕する内容だった。「逼迫する仮設資材の代替品として残コン由来の造粒ポーラスコンクリートが適応できないか」。
逼迫する仮設資材RC砕石
(引用:https://www.e-hatsuden.net/mitaden-information/201607061454/)
建設工事に先立ち現場には「必ず」工事用道路が舗装される。
その主たる材料はリサイクル砕石(RC)と呼ばれる、解体コンクリート塊から作られる材料だ。
これ。
で、現在建設現場ではこの材料の納入が逼迫しているという。
これら材料は人手不足のこの時代にダンプに乗せられて現場に届けられる。
その、ダンプの手配がなかなか難しい。
残コンにNETISを実装した造粒ポーラスコンクリート
Re-con ZERO EVOとはイタリアMAPEIと当社らで生み出したプロダクトだ。
本プロダクトはパートナーグロースパートナーズ(担当:寺田愛)協力のもと、昨年NETIS登録を果たしている。
⚫︎参考:https://construction.tiisys.com/89802/
やったねあいちゃんである。
白石建設武南社長のアイデアは以下の通りだ。
逼迫するダンプでのRC供給に加えて、他所の建設現場で発生した残コンにそのままNETIS登録製品Re-con ZERO EVOを投入。当該現場に生コン車が到着する頃には、造粒化が済んでいて、そのまま工事用道路の仮設材料として適応できる(動画や以下写真参照)
⚫︎参考:https://nr-mix.co.jp/owacon/
実際には現場で稼働している重機が敷設し締め固めることになる。
まさに、これは、造粒ポーラスコンクリート「オワコン」と全く同じ。
転圧コンクリート舗装であるため施工直後からダンプや建設車両の往来も可能。
セメントが効いている分、RC砕石よりもよほど価値が高い。
ゼネコンも生コンも WIN
例えば、どこか他所の現場で発生した残コンは通常生コン工場に持ち戻され廃棄処分される。
処分と言っても現在は排出する際は、スラッジやコンクリートガラとなっているため、有料である。
最近では残コンが発生した際には荷受人(ゼネコンなど)に費用請求する商慣習も見られるようだ。
その請求された費用を減資として生コンは造粒化材(Re-con ZERO EVOなど)を購入する。
その時点では生コン工場には利益が生まれる。
そして、そのマイナス原価の造粒ポーラスコンクリートをそのまま当該現場の工事用道路の材料として適応する。
生コン工場からしたら会社に持ち戻した時点でコストしか産まないそれを仮にゼネコンに0円で販売したとしても産廃処分費から逃れられるので問題ない。
あるいは、RC材と同様に価格で販売したってゼネコンの懐は痛まない。
しかも、その工事現場が公共事業であったとしたならば、NETIS登録製品を利用したことで評価されることになるはず。
このアイデアは早速岡山・静岡の地元ゼネコンらの協力のもと実装に向かう。
また、万博残コンゼロプロジェクトへの提案も先ほど済ませたばかりだ。
描いた絵としてはすこぶる良くできた循環のように見える。
これを絵ではなく「実装」にするためには、ゼネコン・生コン・その他がシームレスに交わり循環を生み出す必要がある。
宮本充也