2024/04/11
「規模感のギャップを逆手に取る」モルタルメーカーと生コン工場のコラボレーション
柔道部物語の西野社長(陽光物産・コウタロウ社長)との普段の交流の途上で生まれた新たな事業アイディア「モルタルメーカーと生コン工場のコラボ」はサイズ感のギャップを逆手に取った強かな戦略が秘められている。
モルタルメーカーと生コン工場のコラボ
元々同社からは「オコシコン」の原材料「オコシ材」の製造・供給をいただいている間柄ですが、新たな事業の幕開けとなりそうですー。。
モルタルメーカーのサテライト工場=生コン工場
柔道部物語の西野社長(右)との付き合いは長い。
新しいプロジェクトがローンチした。中心にいるのは柔道部物語の西野社長(陽光物産・コウタロウ社長)。建材店やホームセンターに並んでいる砂利・砂・ドライモルタル他の製造を生コン工場の新事業(モルタルメーカーからしたらサテライト工場として)互いにWIN WINの関係性が構築できないか、という議論。
ヒントは規模感のギャップ
事業化のヒントは「規模感のギャップ」。生コン工場は普段からダンプ単位で砂・砂利を扱っている。つまり、最低でも単位はt(トン)である一方、袋モルタルの規模感は常にkg(キログラム)単位であることから、そのギャップを逆手に取るという考え方。
砂・砂利・コンクリートはコンビニの水よりも桁違いで安い
通常の生コンクリートはもちろん、「オワコン」や「オコシコン」にしたってコンビニで購入できるペットボトルの水よりも安いことを説明している動画。
単価 | 送料 | 最低 注文数量 | |
---|---|---|---|
オワコン | 30,000円~ /m3 |
込 | 0.5m3 |
オコシコン | 40,000円~ /m3 |
込 | 0.5m3 |
まさ固・ イワモル | 20,000円~ /m3 |
込 | 0.5m3 |
生コンクリート | 25,000円~ /m3 |
込 | 0.5m3 |
砂利・砕石・砂 | 15,000円~ /t |
込 | 1t |
残コンブロック | 12,000円~ /個 |
込 | 1個 |
オワコンの素(Y弾) | 10,000円 /1m3分 |
別 | 1袋 |
バルチップ | 5000円 /1袋 |
別 | 1袋 |
ドットコン型枠 (1枚あたり0.81m2) |
お問い合わせ下さい | 別 | 1枚 |
ヌルコンDIYキット 駐車場1台分 |
17,000円 /kg |
別 | 1セット |
ヌルコンDIYキット 駐車場3台分〜 |
52,000円 /kg |
別 | 1セット |
オワコン袋タイプ(オワモル) | 1,500円 /袋 |
別 | 1袋 |
・「貴社条件」(既往の支払い条件)でご購入いただけます。
・「工場指名」既往の取引先(工場や建材店)からの仕入れも可能です。
・「現場立会」(経験豊富な施工者を派遣)は初めての施工に限り無料です。
・「直営施工」(出張納品)を施工研修としてご利用いただけます。
・ご希望される方には「庭コン」から無料送客を行なっています。
生コンサイドから見れば、ホームセンターや建材店で購入できる砂も砂利もコンクリートもいずれも信じられないくらい「高い」となっている。tをkgに変換するだけ、小学生でもわかる計算の理屈となっている。
生コン工場なら大半が揃ってる
こちら、生コンポータルの試験棟は袋モルタル(砂利、砂、他)の製造場所を兼ねることとなった。生コン工場には袋モルタルメーカであるための要件「人」「原材料」「場所」の大半が揃っている。足りないのはノウハウと袋とシーラーくらいで、その点を柔道部物語の西野社長(陽光物産・コウタロウ社長)に伝授いただくことになる。
足りない設備はシーラーくらい
生コン工場としてモルタルメーカーを志向した場合に設備的に足りないのはシーラーくらい。その他はおよそ揃っている。生コン工場の設備にかかる費用感からすれば支出はAmazonでポチくらいの感覚。(写真出典:fujipulse)
物流コストのディスカウント
社名 |
陽光物産株式会社 |
---|---|
本社 |
〒721-0956 |
電話番号 |
084-954-1751 |
FAX |
084-954-4520 |
ホームページ | |
創業 |
1975(昭和50)年5月 |
設立 |
1979(昭和54)年6月 |
資本金 |
4,400万円 |
代表者 |
代表取締役 石井 幸太郎 |
事業内容 |
プレミックスモルタルの製造販売 |
陽光物産は広島県福山市のメーカー。全国区でモルタルを流通させているとはいえ、製造元から需要地関東以北への出荷は運賃負けしてしまう一方、簡単なOEM委託先として生コン工場を捉えることで全国区で運賃をディスカウントすることが可能。
生コンキャンプは交流プラットフォーム
生コンキャンプでは日頃からコンクリートに志のある方々が交流し自然と事業アイディアや技術開発などのアウトプットが生み出されている。
「コンクリートをもっと身近に」
交流(生コンキャンプ)してると何かと生まれるよね、アイディア。そして、イノベーション。「伝える」情報発信をすることで、その好循環をもっと広げようっ。
オワッコーン‼︎
作者・宮本充也
残コンステーションによる地域資源循環・脱炭素フロー
未利用資源「残コン」の高度利用を地域や組合単位で取り組むことで資源循環・脱炭素といった地域の課題を打破しつつ新たな付加価値(富)を創造する。地域や生コン組合主導の残コンステーションという提案。
Before:従来、建設現場で余剰となった生コンクリート(残コン)の大半は資源循環されることなく現地の中間処理業者らの手に委ねられあるいは最終処分場で埋め立て処分となっている。
After:一方、残コンステーションを実装した地域(生コン組合)では未利用資源として再定義され、廃棄されることなくフローチャートのように循環し、その過程で残コンやスラッジ水は「アルカリ刺激効果」を有し、CCU(Carbon Capture Utilization)材料としても脱炭素コンクリート(CNコンクリート)に貢献しうるマテリアルとして地域内で無限に循環し付加価値を生み出すことになる。